債権法改正

December 03, 2017

新しい債権法を読みとく山野目 章夫

今更ながら,一応簡単に感想をメモ。


メインの改正内容の解説部分は,NBLでの連載が基になっている。途中までは,フォローしていたのだが,試験との関係で,フォローしきれなくなり,挫折したので,まとめて読めたのは,良かった。ところどころ読者に語りかけてくるのが,独特の味わいという感じがして,個人的には嫌いではない。解説内容については,経過措置の言及につき,思いの外多くの箇所で丁寧だったという印象。引き合いに出す例えも秀逸でわかりやすい。うまい喩えを出すのは難しいから。とはいえどこまで理解できたかは心もとない。これはひとえにこちらの民法の勉強不足ゆえのこと(汗)。


プロローグとエピローグのやり取りも,不要かなとも思ったが,読み終わってみると悪くないかも,という気がした。質疑応答のうちの最後の問いは確かに難しい。なんとなく,あの問いは,某元参与等改正の旗振り役への控えめな疑問の提示と言うか,異議申立てだったのではないかという気がした。一体民法をいじくり回してどうしたいのか,という。


中間試案が刺激的過ぎて,反動が来て,相対的には無難な,裏を返せば,控えめな改正で終わったという評価もあり得るし,ある意味政治的な決着で,今回の案になったけど,そこからは,前記の問に対する答えが明確には読み取れない。単に改正したという事実以外に何があるのか,よくわからない,そういう点を著者は問題にしているのかもしれない,こちらの勘ぐり過ぎかもしれないけど。そう感じた。



債権法改正は、雑誌の記事を読む程度だし、そもそも改正が本当に要るのだろうか、という思いはあるのだけど、とはいえ、さすがにもうちょっと全体像を抑えておいたほうがいいような気がしたこともあり、内田参与の本を読んでみた。

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dtk1970 at 20:19|PermalinkComments(0)

April 16, 2013

パブコメ開始

「民法(債権関係)の改正に関する中間試案」に関する意見募集が出ましたね。補足説明つきは556ページ…。さすがにプリントアウトするのにはためらいを感じます。ネットにあるとはいえ、これくらいになるとNBLとかで出してくれないかな、という気がします。

概要付き、もまだ半分くらいしか読めていないのですが、残りも読みつつ、何とか何らかの形でパブコメを個人で出したいところだが…。

取り急ぎメモ。

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dtk1970 at 20:02|PermalinkComments(0)

April 14, 2013

概要付き、を読んでみる(6)

例によって素人の読書感想文。ペースが遅すぎて前のほうの内容を忘れているというところが問題だが、読まないよりはマシと言い聞かせて先へ進む。

例によって川井先生のblogでのエントリで知ったのだけど、パブコメの時期が4/16から6/17までとなったとのこと。どうせならば、もっと遅らせて、6月総会会社の法務担当者が総会後に対応する時間を取ればいいのに、と思ったりする。そもそも当初の予定でも、パブコメがまとまるのを待たずに先に進める予定だったから、正直どこまでパブコメの内容を取り入れるつもりなのか疑問に思うというか、形だけやるということになるのではないかという懸念を持たないでもない。

どうせなら、パブコメについては、パブコメの間審議ができないとか、パブコメに付す文書の量に比例してパブコメ期間の最低限を決めるとか、するべきなのではないかという気がする。特にこういう市民生活一般に広く影響を及ぼすような法律では…。


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dtk1970 at 21:04|PermalinkComments(0)

April 06, 2013

概要付き、を読んでみる(5)

例によって素人の読書感想文。ぼちぼちと、かつ、ちょっとづつ、しか読めないけど、こういう格好でメモを張っていく形で、読み続けることが目的なので、その辺は生暖かく見守っていただきますようお願いします(謎)。

本題に入る前に、あちこちで教わったものをメモ。教えていただいた皆様、ありがとうございます。
  • 債権法改正研修のご案内 メンバーは豪華。ちなみに、弁護士さんでないと参加できないのでしょうか?僕は別件で行けないので、レポート希望(謎)。
  • 民法(債権法)改正について Yahoo!の中の人のコメント。内容についてどうこう言えないけど、それ以前にこういう形であっても意見表明があるのは良いことなのではないかと思うのだけど…。


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dtk1970 at 23:47|PermalinkComments(0)

March 30, 2013

概要付き、を読んでみる(4)

例によって、素人の読書感想文?というかなんというか…。とりあえずどんどん読まないと…(汗)

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dtk1970 at 11:32|PermalinkComments(0)

March 27, 2013

概要付き、を読んでみる(3)

例によって続き。素人の思いつきレベルのメモというだけ。

そうそう、川井先生のblogの記事にもなっているけど、補足説明は出るのが遅れるらしい。それにともないパブコメ期間も遅れるとのこと。まあ、6月総会会社の法務の方には厳しい日程になっていたので、どうせなら、2,3ヶ月後ろに倒した方が良いのではないかと思うのですが…。

あと、ついでに書いておくと、仮にこのまま改正まで進んだとして(今回のやり方での改正については、必ずしも賛成するものではないので、「仮に」とする)、施行までの準備期間はどれくらい取るのだろう?

比較という意味で、とりあえず消費者契約法と会社法を調べてみると、

消費者契約法は平成12年5月12日公布、平成13年4月1日施行。
会社法は2005年7月26日に公布、2006年5月1日に施行。
ということらしいから、それぞれ1年弱くらいの周知期間だったようだ(会社法の施行のころはそもそも日本にいなかったので、事情がよくわからないのだが…)。民法のようなこれらよりもさらに基本的な法典であれば、もっと長い周知期間を取ってしかるべきだと思うのだが…。
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dtk1970 at 23:12|PermalinkComments(0)

March 25, 2013

概要付き、を読んでみる(2)

とりあえず、「癒し系総会ソムリエ」の@kbtppさんから、続きを期待する旨のありがたいお言葉をいただいたので、このエントリの続きをメモしてみる。メモの内容よりも、こういう形でエントリを書くことで、挫折せずに読もうというのが主目的…という感じですいません。前回のエントリと同じノリで書いております。素人の感想ということで、内容についてのご指摘はこっそりとしていただけると助かりますm(__)m。続きを読む

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dtk1970 at 23:57|PermalinkComments(0)

March 20, 2013

概要付き

なんだよ、そのタイトル>自分。

川井先生のtwitterでのつぶやき/blogでのエントリで気づきましたが、予告されていた「民法(債権関係)の改正に関する中間試案(概要付き)」がでましたね。既に川井先生からコメントのあるように概要付で、200p越えって…(絶句)というところ。補足説明、がどうなるか、先が思いやられるというか、なんというか…。

とりあえず明日でもプリントアウトして、目を通すことを始めないと…という気がしています。補足説明から入ると間違いなく挫折すると思うので…。



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dtk1970 at 23:42|PermalinkComments(0)

March 15, 2013

民法(債権関係)の改正に関する中間試案の解説

シェケナベイベー(謎)。

それはさておき、表題のセミナーというか解説会に行ってみた。内容が内容だし、説明する側が法務省の事務方の現場責任者と事実上の旗振り役の方ということもあり、予想通り、大ベテランの某先輩や大手事務所のパートナーさん、を始め、あちこちでお目にかかったことのある方々のお姿を拝見した。


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dtk1970 at 23:30|PermalinkComments(0)

March 11, 2013

中間試案が出た

中間試案自体が出たということでメモ。

パブコメが4/1-6/3とのこと。

その前提として、今回の案の他に事務当局が次の2つのものを作成して、公開する予定とのこと。
  • ポイントを要約して説明する「中間試案(概要付き)」
  • 詳細な説明を加える「中間試案の補足説明」

15日から全国各地で予定されている解説会に間に合わせたということか。15日に行くと打ち出したものがもらえそうな気がするので、数日は打ち出さずに、見るとしてもpdfで見るにとどめておこう...。

(仮に解説会に行かなかったとしても今度のNBLがきっと中間試案を別冊か何かで配ってくれそうな気が…)


追記):

仕事の速い川井先生が、中間試案(案)と中間試案の比較をされているので、メモ。

(余談:川井先生のところの月末記事のカテゴリはマニア(何の?)としては便利に感じます…)



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dtk1970 at 23:12|PermalinkComments(0)

March 04, 2013

川井先生のセミナー(債権法改正)に出席した

すでに日付をまたいでいるがbackdateですいません。

あちこちでおせわになっている川井先生の表記のセミナーに出席した。タイミングとして適当だったこともあり、盛況で、あちこちで知り合いのかたがたのお姿も拝見した(一部のかたがたでセミナー後に飲みにいったのだった)。

折に触れてパワポパワポと囁いたことが功を奏したかどうかはさておき、パワポを駆使したセミナーで、内容面でもわかりやすかった。時間の関係で恒例(?)のオフレコトークは控えめだったけど、それでも興味深かったし、オフレコトーク以外の部分でも示唆に富むご指摘があり、有意義だった。ネタバレを防ぐ意味で一例だけ挙げると、今回の案では、裁判規範としての面に重点が置かれていて、行為規範としてみたときにどこまで機能するかという観点からの検討が十分なされているのか疑問が残る、という指摘は、なるほど、と思うところだったので、そのほかも含めて、ご指摘いただいた内容を踏まえて、補足資料を見て、パブコメの手続きの中で意見が言えれば、と感じた次第。

川井先生、ありがとうございましたm(__)m

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dtk1970 at 23:30|PermalinkComments(0)

February 26, 2013

中間試案がまとまったらしい。

「らしい」としたのは、報道しか伝わってきていないし、案自体をみたわけではないので。

メディアのサイトにリンクしようかと思ったけど、後から検索するとリンク切れになったりするので、川井先生のところの記事へのリンクだけはっておく(セミナーの告知は...当然でしょう、ね。パワポを駆使したセミナーとなることを期待しております...(しつこい))。

まったく状況をフォローしていなかったので、今更ではあるが、中間試案も、理解できるかどうかはさておき(おいおい>自分)、一通り目を通して、内容的にまともなものになるかどうかはさておき、パブコメでも言うべきと考えたことは個人名で言ってみたいが...どうなることやら。
(読むまでもなく、言っておきたいと思っていることもあるし...(民法だけ改正しても「グローバル化」への十分な対応になるわけもないから、仮初にもそういうことを改正の際のお題目として標榜するなら(年始の某セミナーではトーンは後退していたが、まだ言っていた...)、他に何をどこまでするのか、ロードマップくらいは提示するのが筋なのではないかとか...))

そうそう、債権法改正、と言っていたのだけど、法務省のサイトを見ると「民法(債権関係)の改正」となっている。詳しくフォローされている方々にとっては当たり前のことかもしれないが、あれ?と思ったので。現行法で総則に入っている法律行為に関する規定についても俎上にあげるらしいので、その意味ではより適切な表現、ということなのだろう。



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dtk1970 at 23:58|PermalinkComments(0)

February 06, 2013

いよいよ?

TLで見つけたもののメモ。僕は申込済。

民法・債権法改正「中間試案」に関する解説会

こうやって大々的に講演会を行うということは、それなりに事務方も見通しに自信があるということなのだろうから、そのつもりでいないといけないのだろう。何をいまさら、と言われそうだけど、さすがにそろそろそれなりにフォローし始めないといけないような気がしているものの、一人で読むのはシンドそうなので、こういう機会をうまく使いたいところ(それと、そのちょっと前に開催される川井先生のセミナーも)。

資料配布予定とあるので、それまでに出ていたとしてもpdfでみておいて、ここで貰えば打ち出す手間が省ける...とか不埒なことも考えていたりする。



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dtk1970 at 23:30|PermalinkComments(0)

January 21, 2013

民法はおもしろい (講談社現代新書) /池田 真朗 (著)


「スタートライン」シリーズ(債権法・民法総則)などにより民法の初学者向けの本の著者としても、また、専門家向けには債権譲渡に関する研究で知られる(らしい)池田教授の民法入門。もっとも、単なる民法入門ではなく、著者が本書に込めた意図は次のようなものとのこと。確かにそういう内容になっていると思う。
一般市民の目線に立って、民法という法律の輪郭をとらえ、それを歴史と市民文化の発展のプロセスのなかで理解しながら、その面白さを発見し、さらに現代の日本民法の持つ問題を共に考えようとするものである
前半部分も身近な事例を使って民法の輪郭を上手く描写しているという感じがするが、一定の知識のある方々にとっての読みどころは、寧ろ、後ろの方にある今回の「債権法改正」に関する著者からの問題提起ではないかと思う。

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dtk1970 at 23:13|PermalinkComments(0)

January 08, 2013

セミナーで考えたこと

何だかアメリカ法関係ばかりのエントリが続くのは本意では無いので…

本日、商事法務研究会の新春懇談会?で法務省の担当参事官の方が債権法改正の状況について講演されるということで、出かけてみた。

2月の2度めのパブコメに向けて作業をしておられるところの現状報告ということで、法務省としての力の入り具合が伝わってくる感じでした。この前の中間論点整理のときには、パブコメを書けたらいいな、と思いつつも、資料の分量にあっさり挫折したけど、今度は論点が整理されている分、量で挫折することはないのではないか、何も言えないにしても、少なくとも資料を全部見るくらいはしたいな、と思うのだが…。
(いつぞやの、企業法務戦士の雑感での記載(どこの記載だったか見つけられなかった…)ではないが、企業法務の担当者である以上、エアリプみたいな陰口を言うのではなく、一言くらいは正面から何か言っても良いのではないか、とは思うので)


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dtk1970 at 23:30|PermalinkComments(0)