二回試験合格していました 第2版 実務英文契約書文例集-サンプル書式ダウンロード特典付- / 黒河内 明子 (著), ムーン・キ・チャイ (著)

December 19, 2018

二回試験対策についての個人的なメモ

以下,知り合いの72期の修習生の方で今から二回試験が不安という方に送ったメールから抜粋(内容的に,広く公開するに適さない内容は除外等している→補足:従って,以下の内容に加えて適宜補足が必要となる(そこは察してくださいな…))。任官任検や,修習での好成績を求めない方向けというところか。






第1 総論
1 二回試験の性質
二回試験は,僕のクラスの民裁教官の言葉等からするに次のような性質のものと推測される。
・司法試験合格+修習で,修習生は基本的には,法曹として世の中に送り出して問題のない能力が身についたものと推定される。
・二回試験は,その推定に反し,これはこのまま法曹として世の中に送り出してはいけない,と思われる者を落とす試験
これらの点は,合格率が9割を超える試験(そもそも不合格者の発表しかない)ということからしれも,なるほど,というところ。
2 集合起案の位置づけ
それと,集合修習の起案は,ある種二回試験の模擬試験でもある。出題形式は似ているし(回答時間等,異なる点もあるが…),出題者とかは同じなので。
そうなると,起案の復習が二回試験対策の主眼となるはず。
あと,A班については,集合の後,選択修習があり,その間に起案能力はほうっておくと低下するので,その間に定期的に勉強会をするのが有用。
僕の場合,同じクラスの中年組?(30代から50代)と週一で平日夜に勉強会をしていた。これが効いたと思った次第。
3 平素の授業
(1)しっかりノートを取るのが重要という気がした。PCでノートを取った方があとで復習しやすい気がした。授業中は,マシーンのようにPCでメモを取り,休み時間または授業の前後に教卓の前でパワポを見て,きっちりしたノートを作るのを優先し,起案の解説でも,復習時に,そのメモを見て,自分の答案を添削するのが良いような気がした。可能な限り,教官のもたらす膨大な情報を拾っておこうとするのが大事。
(2)何よりもきちんと修習に出ることが大事。本気でやばくなったときに無遅刻無欠席だとその事実が救済方向に作用するという噂もある(真偽は不明)。それと様々な情報から取り残される危険もある。
4 起案対策
(1)記録を何度も読んでいる時間はない。メモを取りながら読むのが大事。当事者関係図と時系列は基本作る。特に民事系は重要。検察では,証拠を真ん中にして,犯人と証拠との結びつき,被疑者と証拠の結びつきを別々に図示してみると,摘示の抜け漏れが減る。
(2)刑裁は前から解かないとだめだけど,他の科目は,全体の流れから浮いている小問は先に解く方がよい。後回しにすると時間がなくなる。

第2 各論
1 刑事弁護
(1)集合の最後に教官に何をすべきか,と教官に尋ねたところ,二回試験対策としては,集合起案の復習と刑事弁護の手引きを読めと言われた。
(2)実務修習中に何かをするかというと,特に不要という気がした。むしろしっかり実務修習をする方が重要。
(3)実務修習との関係では,最初に刑事弁護の基礎知識(つい先日第2版が出た)をしっかり読んだ上で,必要に応じ刑事弁護ビキナーズ(そろそろ次が出る)などを紐解く,加えて分野ごとに書物を紐解く,というのが良さそう。刑事弁護の基礎知識は集合でも有用
(4)起案については,被疑者(依頼人)の言い分から外れないこと。冒頭陳述は言い分の要約+被疑者の感情面の言及という程度。最終弁論については手引参照。供述の変遷または欠落は表にして対比して考える(記録中に必ず含まれていると思って良さそう)。量刑起案のときは,量刑の論じ方の型を外さないこと(手引きを読む)

2 刑事裁判
(1)集合後には,集合起案の復習と事実認定ガイドを読むべき。意味合い・重み分析は記録を見て,手を動かして起案してみるのが大事
(2)小問については,刑訴の知識(特に伝聞)と身柄周り(プラ刑・プロ刑の記載参照)はきっちり抑えておくべき。あと,71期では刑法の因果関係論(相当因果関係説と危険の現実化説と双方の立場から一つの事件について分析する)が問われたこともあるので刑法総論の知識も復習すべきかも。
(3)実務修習中に二回試験対策に何かを準備するのは特に不要と思うので,しっかり刑裁修習をやっていれば良いと思う。
(4)起案については,時系列に従って,その時点でどこまでのものを見てよいか都度確認しながら解くこと(公判前段階では裁判所は証拠は見られない)。また,意味合いについては,要証事実の結果に当たる事実か,原因にあたる事実か,を経験則から考えること。重みは反対仮説とその実現可能性を考えることが重要か。

3 検察
(1)集合後は,集合起案の復習と検察終局処分起案の考え方を読むべき。検察は特に起案の書き方が決まっていて,それを外すと点が入らないらしいので,書き方を間違えないよう,終局処分起案の考え方は繰り返し読む(単独犯と共犯といずれが出てもかけるように。また,認定落ち(送致事実と異なる罪で終局処分をする)の場合の扱いも書けるように)
(2)また,犯罪の成否については,刑法各論の知識が重要になるので,主だった罪の構成要件については,復習が必要。
(3)小問については,検察演習問題が有用だが,バカ正直に全部やる時間はない(あっても費用対効果の面で疑問)。
(4)実務修習中は,せいぜい終局処分起案の考え方を読むのと検察講義案の後ろの方(公訴事実記載例とか)を程度で,あとは実務修習をしっかりしていれば良いのではないかと思う。
(5)起案については,上記のとおりで,何よりも「型」を覚えることに集中すべき。起案全体の型と公訴事実の型が重要。

4 民弁
(1)集合後は,集合起案の復習と,小問対策で執行保全の白表紙を復習するのと,それから,可能であれば,執行保全以外の小問対策(導入のレジュメの復習程度か:和解及び弁護士倫理。弁護士倫理は職務基本規程を一読しておくのも良い)
(2)実務修習との関係では,民事弁護の手引きと証拠収集の白表紙は弁護修習の前に一読しておくべき。分量が多く,集合の後に読むのは厳しいので,実務修習中期間中,弁護修習の前にやっておくこと。証拠収集の白表紙の内容は民弁起案でも証拠収集としてどういう証拠をどのように収集するか,という形の小問で訊かれることがある(僕らの二回試験でも訊かれた)
(3)実務修習中に,二回試験対策でしておくことは特にないと思うので,実務修習をしっかりやればよいのではないかと。
(4)起案については,方向性の決まっている点以外は民裁と似ているかもしれない。動かしがたい事実が鍵。そこから考えることになる。

5 民裁
(1)集合後は,集合起案の復習と,要件事実の復習(後述)とジレカンを読むくらいか。
 要件事実の復習は,僕は大島本(古いほうで要件事実が一冊にまとまったもの)を読んだが,教官的には要件事実30講押しの模様。30講も,全部やる必要はなく,研修所の類型別と重なる範囲だけしっかりやればよいという話。マニアックなところはどのみち出ないし,出てもみんな出来ないから。
 事実認定についてはジレカンだけでよいかと。本を読んでどうにかする話でもないので。
(2)実務修習中に,できれば要件事実はしっかりおさらいしたほうが良いと思う。新問研の言い分だけみて,事実記載例がかけるかやってみて,セルフチェックするのも重要。実務修習で起案をやらされるので,それをしっかりするのは重要。
(3)起案については,主張整理については,要件事実に基づき整理をしてみる。手をうごかしてブロックダイヤグラムを書くのが大事。見出しの付け方(抗弁とかの対応関係を明確に)にも注意が必要。事実認定については,事実認定の型(IからⅣのいずれか。証人尋問までしていればIからIIIのいずれかになるはず)を踏まえて後は間接事実の拾い上げをどれだけたくさんやるかが重要。認定した間接事実だけを積み上げて,一つのストーリーが組み上がる程度には,拾う。書類はいきなり作成されないので,作成経緯に関する事実や,当事者の素性に関する事実,当事者間の従前の関係についての事実も丁寧に拾い上げる。尋問調書を抜きにしても(当事者尋問は主尋問はどのみち陳述書と内容は一緒だから,反対尋問以降の方をむしろ丁寧に見るべきかも),20とか30とか動かしがたい事実は拾えるはず。事実の摘示,その意味付け,当事者のストーリーとの整合性の検討,の3つをセットだと思って論じるのが重要と思われた。



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dtk1970 at 23:04│Comments(0)修習 

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