January 28, 2018

分かりやすい公用文の書き方 改訂版 /礒崎 陽輔 (著)

別に役所(P/J含め)に就職しようとか考えているわけではないが,起案で文章を書く時に参考になりそうなので,一通り目を通してみた。著者は,以前,政治家として物議を醸したことがあったが,この本は政治家転身前に官僚の立場で書いたものなので,当該問題とは関係なく読むべきだろう。

表題のとおり,公用文をいかにわかりやすく書くかという観点から,公用文独自のルールをまとめたもの。ルールの中には,漢字の使用範囲(常用漢字表)も含まれる。ルールといっても,根拠があるものから,単に慣例的なものまであるが,この本自体にある程度権威が認められるようなので,迷ったらこの本の記載にしたがっておけば良いということになるのだろう。

民間人(という言い方がいいのか不明だけど,要するに役人でない人)の立場からすれば,所詮お役所ルールでしかないので,従う必要は必ずしもない。しかし,弁護士,修習生または企業法務担当者など,役人の方々を読み手として想定すべき文書を作成する場合には,特段の事情がないときには,それらの方々への読みやすさを向上させる意味で,これに依ることも一案だろう。もちろん,中にある記載の中には,汎用的な文書の書き方のルールもあるので,それに従うことで,文章自体が誰にとっても分かりやすいものになるという利点もあると思われる。 民間人でも参考になると思われる記載としては,僕の見る限り,例えば,次のような箇所があった。
  • 主語と述語の一致
  • 項目番号の付け方(これについては,司法試験受験時に,この形で答案を書くようにしていたので,個人的には新しいものではないが)
  • 名詞の限定列挙・非限定列挙のルール
  • 「その他」「その他の」の使い分け(個人的には,本書の記載でようやく違いをはっきり認識できた)
  • 外来語の表記(日本語での代替的表記の記載が興味深かかった)
  • 差別用語・不快用語(代替的な用語の記載が興味深かった)
いずれにしても,読むだけでなく,折に触れて参照しながら,文章を書くことで,記載のルールに慣れていき,文章の分かりやすさを向上させることが重要なのは間違いない。

dtk1970 at 13:01│Comments(0)書籍 | 修習

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