企業法務のための 民事訴訟の実務解説 / 圓道 至剛 (著)これからの内部通報システム /中原 健夫 (著), 結城 大輔 (著), 横瀬 大輝 (著)

October 29, 2017

最近のエアリプ風の何かー"戦略法務"について

マンサバ氏のエントリに対するものと思われる@keibunibu先輩の一連の呟き(こちら以下のもの)について、改めて色々考えたので、備忘の意味でメモ。横からのレスですいません。

経営陣にNoをいう話は、究極的にはそういうことができないといけないだろうとは思うものの、そういう話がおそらく実際にはそうそう生じるものではないと思う。それは企業が野生状態にあるのではなく、一定程度理性的に運営されていることの反映でもあろう。
(個人的な経験では、本気でNoをいうのは、法務よりも税務という気がする。しかもそれは通りやすい。営利企業ということを考えるとむべなるかなというところではあるのだけど)
とはいうものの、蓋然性は低いとしても、確率ゼロではないから、そういうことができないといけないという意識は持っているべきと思う。実際にするという話とは別に。”門番”としての法務担当者の矜持というべきか。そして、矜持というからには、軽々に振りかざすものではないし、ただし、いつでも振るえるような自分であることがあるべきところ、ということではないかと思う。

また、法務としては問題を指摘して、あとは経営陣の賢慮に委ねるというのも、個人的にはそれだけでいいのかという疑問を覚えるところ。実際にそういう体験をしたわけではないので、仮想的というか、理想気体みたいなものかもしれないけど、経営陣も含めて暴走するというケースも一応想定可能である以上、そういう場合にどう対応するかということも考える余地はあると思う。この辺りを考える上では、自分自身のその時点での立ち位置も勘案することが重要ということになろう。
そういうときには、取締役会がダメなら、監査役に、それもダメなら他の手(許認可の絡む話であれば監督当局に、とか)ということも考えるべきなのではないのかと思ったりもする。法務を法律事務所に見立てた場合のクライアントは経営陣ではなく、会社全体のはずなので、そういう発想にたって処理すべきではないかという気がする。もちろん、場合によっては、公益通報者保護法の適用も含めた対応を考えることになろう。

早期から相談するというのは、そもそも事業部案の検討に関与するということになるのではないかと思うところ。修正案ではなく、もっと手前のところから、事業部案を作り込むところから十分関わるというイメージ。リソースの問題として、それが実務的に実現可能かどうかについては疑義が残るとしても。実現するためには、適切な誘引により、内部依頼者の行動をそういう方面に誘導すべきかと。早期に相談しないと…という「北風と太陽」風の対応を事実上取るのも一つの手であろう。



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dtk1970 at 21:30│Comments(0)法務その他 

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