August 31, 2017

判子についてのメモ

色々あって、現時点でのこちらの理解という形になるが、メモしておこうかと。某先輩からご示唆いただいた二分法がわかりやすかったので、それを借用しつつ、僕の経験に基づいて、ちょっと整理してみる。こちらの経験不足・勉強不足等に起因する誤解などあれば、ご指摘いただければ幸甚。


会社としての判子を押す場合、二つの側面から考えるのが良さそうに見える。一つ目は、その判子が当該法人の行為とされるのか、という授権の問題。もう一つは、その判子を押した行為が、当該法人内での適切な手続きに基づいてなされたのかという問題。

この両者は別個で考えたほうがいい場合もある。しかし、ある程度以上の大きさの企業(及びその関連会社も含む)では、対外的には前者の問題しかないように見えても、その裏に、後者の問題があるというか、社内手続きとして、それ相応の管理プロセスがあることが多いように思う。その点は、外資でも判子があれば変わらないと思う。いずれにしても一体として見たほうがいいと思う。

前者については、まずは、会社の印として認知している判子がどれだけあるか、というところを考えるべきか。日本法の下で一番公式度合いが高いのは、印鑑登録のしてある代表取締役印ということになろう。それが複数あるところもある。何せ、その証明力について議論はあるとしても、お役所がその印鑑がその会社のものであるということを証明してくれるから、公式度合いが一番高いと考えるのがよさそう。
しかし、それ以外にも別に会社側で公式な印として認知している印があるケースもある。そういう場合には、そうした印の存在について社内手続きとかがある場合もある(印章管理規定とかいう内規に基づくケースもあるだろう)。
他方、個人の認印での押印というようなケースについては、管理の厳しいところでは、そもそも対外的な義務を発生させるような書類については、一切そういうものを使っての押印を認めないというところもある。

後者については、決裁規定とか、権限規定とかで、押印対象の書類にどのようにしたら(誰のOKをもらえば)押印可能か、ということについての社内規定がある場合がある。さらに、書類として押印可能なものについて、誰が押印行為をしてよいかについても別途規定があることもある。その規定に従う限りでは、印を押すのが平社員でもOKということになる。所定の手続きで社内的なOKが出ている物に印を押すことそれ自体は単なる作業ともいえるし、特に厚みのある契約書とかになると、慣れない人間がやるときれいに押せないから、慣れた人が押すほうがいいという面もある。
ただし、それでもなお、一旦印鑑を持たせる以上は、ということで、管理を重くするケースもある。課長以上しか押印できないし、誰が押印したか記録も取る、というケースもある。そしてその運用は内部監査の監査対象となることも多いように思う。

・・・以上のような辺りは、外資でも純ドメでも,それなりに、歴史や大きさのあるところではやっていてもおかしくないような話のように思う。そういうことをする裏には、痛い思いをした経験がある場合もある。
 

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dtk1970 at 09:00│Comments(0)契約法務 

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