BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2014年 9月号 [雑誌]伝えることと伝わること

August 03, 2014

手仕舞いの仕方について

もろもろの用事が(その首尾はさておき)一段落したので、いくつかエントリを書いてみようかと。そのうちの一つということで…





日頃拝読しているblogの中に、ご夫婦で弁護士事務所をされていた方で、旦那さんが亡くなられて、お一人になられた奥様の先生が、事務所を引き払って、ご自宅でこじんまりと業務を続けられているのを綴られているところがある淡々と書かれている風だけど、そういう日常が興味深い。

それで思うのは、大きな組織になっていない個人事務所の先生方の事業承継の難しさということ。それはクライアント側である企業にとってもそれなりに重要なことだということ。

特定の企業にとって、自社の状況にそったアドバイスを貰うためには、弁護士の先生方にも自社のことを、ビジネスの内容とか、仕組みとかいうレベルを超えて、企業文化や、歴史的経緯、とか、さらに、もっと極端にいえば、役員の方の個性に至るまで、言葉で説明するに留まらず腹落ちするレベルで理解していてもらったほうが良いこともあると思うわけで、そうなると、どうしても長い間の関係がないと難しいわけで、そういう関係を長期にわたって継続するのは、大手の事務所との間で築くのはコンフリクトとかの関係では簡単ではなさそうというか、M&Aとかをやる事務所との間では、無理なのではないかと言う気がする。逆に、個人のボス(1人とは限らないけど)の率いているそれなりにこじんまりとした事務所との間でそういう関係を築きあげて行くことになるのではないかと思う。
過去の職歴においても、それなりの大手企業に居たこともあるのだけど、そういうところでも、会社の大方針にも関わるようなアドバイスについては、結局そういう長いお付き合いの先生の事務所に相談させていただいたので、一定程度普遍性があるのではなかろうかという気がしている。

そういう先生方が年長になられるにつれて、どこかの時点では世代交代を、ということも考えざるをえない。ただでさえ先生が年長者になると、お願いする側も、細々としたお話をお願いするのがしにくくなってくるから、若手の先生が下に居てくれないとお願いしにくくなるということもでてくるかもしれない。

この点は、クライアント側である企業にとっても重要な話になると思うのだが、あまり正面切って議論されているのを見たことがないように思う。そうそう出てくる話ではないからややこしいような気がする。

そういう世代交代の仕方という意味で、見聞きした範囲でうまく行った例というのは、ボス弁のお子さんとイソ弁さんがご結婚されるというパターンだけど、その一方で、事務所のM&Aなんかと重なると結局うまく行かずに、企業側としても契約の解消をお願いせざるを得なくなるということも出てくる。費用対効果についての説明責任との関係もあるので、保険料的な顧問弁護士料の支払を続けるのにも限度があるから。

そんなことがアタマにあると、小規模な弁護士事務所の事業承継というのが上手にできるようになると、最近見聞きする若手の弁護士さんの就職難とかについても状況が変わってくるのではないかという気がしないでもない。とはいえ、この辺はマッチングとかのサービスなどを介して解決を図るしかないと思うものの、それを誰がするのか、誰がするとスムースなんだろうか、おそらく弁護士会とか日弁連なんだろうけど…その辺はよくわからない。 

*リンクをしてご迷惑をかけたくないので、一応書かないけど、まあ、こちらをお読みの方であれば上記の記載で探せるでしょう。 

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