March 20, 2014

憲法で読むアメリカ史(全) (学芸文庫) / 阿川 尚之 (著)



以前新書2冊本だったものが、加筆修正のうえ、1冊にまとまって文庫化されたもの。

アメリカ合衆国として今我々が知る形になるまでの間に、国の形に関して起きた問題が、国の形を定める憲法問題として裁判所で争われるのは当然と言えなくもないが、政治問題と司法との距離感が、日本と異なり密接というところにまず驚かされる。その中には、アメリカの陰の部分も当然含まれていて、人種問題や、南北の差異(格差といえるのかはわからないが)も出てきており、国としてまだ若いのだな、ということを感じた次第。

USのLLMに行く際には、アメリカ法入門という科目などを履修する際の副読本として必携という気がするのは間違いない。僕自身も事前に新書版を読み、持っていったから。帰国後に同様に留学する若手にあげて、新しく買いなおそうとしたら既に絶版になっており、今回新しく出たのはありがたい限り。上記のような用途に限らず、アメリカ法やアメリカを知るうえで、参考になるところの多い一冊だろうと思う。

惜しむらくは、新書版に含まれていた、ブッシュ対ゴアの一件についての章が削除され、結果的に記載がレンクイストコートの前で終わっているところだろうか。まだ言及するのは早い、ということのようだし(その旨の記載がある)、その点は理解できる一方で、レンクイストコートの時代も長かったから何らかの記載があっても良かったのではないかという気がする。それは今後の課題として、更なるupdateを期待したいと思う。

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dtk1970 at 17:59│Comments(0)書籍 | アメリカ法

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