January 25, 2014

約款規制についての疑問をメモ

先日の某参与本についてのエントリで書き忘れたことをメモ。某所で話題にしたことに加筆とかしつつ。





債権法改正についての個人的な関心事のひとつというか、最大の関心事は約款規制(その割にあまりフォローできていないのはさておき)。いわゆる取引基本契 約書(英語だとMaster Purchase Agreement、略してMPAとか言ったりする)についての適用の有無とかが気になるところ。

こ の種の契約書がどんな感じで締結に至るかというと、B2B取引で部品メーカーの場合、買い手側が「雛形」を送りつけてくる、というパターンがほとんど。そ の「雛形」については、その文言自体を修正するということは想定されていないし、受け入れられない。その意味で「中間試案」にいう「多数の相手方との契約 の締結を予定してあらかじめ準備される契約条項の総体であって、それらの契約内容を画一的に定めることを目的として使用するもの」という約款の定義に該当 する(というか、そういうように定義を作ったはずだから当然なのだが)。

問題は、その内容がそのまま当事者間の合意内容になるかという と、そうではないところ。こちらの勤務先の場合、相手先から提示された内容がそのままこちらとの間での合意内容になることは最近はまずない。わかりやす く、かつ、引き合いに出しても無難そうなところでいうと、輸出規制との関係については、こちらの勤務先がUS企業の子会社ということもあって、USの再輸 出規制にも服することになり、そこまで含めた形での規定でないと実務上機能しない(日本の外為法の規制だけを考えていても意味がない)ことになる。よっ て、修正を依頼することになるわけで、さすがにこのあたりについて拒否されることはまずないと言ってよい(法令順守を妨害するのかという話になるわけ で…)。これに限らず、全部の条項 について、逐一検討したうえで、受け入れ不能なものについては交渉のうえ、合意できれば、最終的にはもともとの記載内容を変更する覚書を件の取引基本契約 書と同日付で別途締結するということになる。

このような状況の場合、もともとの「取引基本契約書」(なお、タイトルはさまざまである。購買基本約款とかかいてあることもある)だけ約款規制を受けるのだろうか、それとも合意内容である「取引基本契約書」+「覚書」の総体が適用を 受けるのだろうか、はたまた、「取引基本契約書」自体も上記の経緯に鑑みると当該規制の適用をうけないのだろうか、正直よくわからないのである。

この種の実務は前職でもやっていたので、ある程度一般的になされていると思うから、この辺りまで想定して規定をおいてくれないと困るように思うのだが…。


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dtk1970 at 18:01│Comments(0)契約法務 | 債権法改正

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