December 30, 2013

人事と法の対話 -- 新たな融合を目指して / 守島 基博 (著), 大内 伸哉 (著)


気になっていたので、他の本と一緒に丸沼で買って、一気に読んだ。企業法務の方々であれば読んでおいて損のない一冊ではなかろうか。

労務系の法務は、企業内部では法務というよりも人事のマターで、法務がなかなか関与しにくいというのが個人的な印象。それは情報管理上の制約とか、他の従業員とのバランス面での考慮(よって他の社員の待遇を知らないと対応は無理だが、それを知っているのは人事のみというのが通常だろう)とかゆえのことと感じていて、やむをえないところだろうと思っている。転職して、外資系企業に来て、今までよりはその種の案件に関与する(それでも関与の仕方は受身的なところが強いが)ようになったものの、人事との距離感はつかみにくいし、人事という部署がどういうことを考えているのか良くわからないような気がしている。
 
この本を読むと、企業側の人事を取り巻く状況の変化(働き方の多様化とか、いわゆる「グローバル化」への対応とか、高齢化とか…)や、それに対する人事側の対応の考え方、みたいなものの一端を伺うことができて、検証が出来ているわけではないものの、多少なりとも人事側の視点を理解しやすくなるのではないか、という気がした。

個別の内容について、個人的に特に印象に残ったところをいくつかあげると次のようなところ。
  • 組合が協調路線を取りすぎて、戦闘的になりたくてもなれなくなっているし、企業人事側も、戦闘的な組合の姿勢を受けて立つ経験がなく、そういうのに対応するノウハウがないために、新しいタイプの労働問題への対応や海外での組合対応がうまくできていないというのは、納得。
  • 産業医さんとの鼎談では、産業医さんとお話をする機会が今のところないこともあり、産業医さんが労使関係も踏まえて、どういう話のもって行き方をして、会社の労務環境を改善するか、という視点が新鮮だった。
  • コマツの方との鼎談では、人事のグローバル化と、ローカル化の棲み分けについての考え方が興味深かった。
 

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dtk1970 at 09:00│Comments(0)書籍 | 労務関係

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