もろもろを…僕なりのblogのススメ

December 24, 2013

BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2014年 2月号 [雑誌]



出遅れたが、例によって、気になったものについてのみ、感想などをメモ。

ブックガイドの最初の座談会。定例のものではあるが…箇条書きしてみる。
  • 発言者の特定を試みることに重点を置いてしまうのはさておき、内容は相変わらず面白い。マンネリ化を避ける編集部の努力と、特にAさんとBさんの鋭さには感服します。
  • 債権法改正の分野については、まあ、いろいろ思うところがあるけど、紹介されている後ろ2冊はチェックしようと思う。約款による契約論は、買ったけど読めていないので、読まないと…。
  • 会社法・金商法のところは、あまり今のポジションだと関係ないのだが、ゼミナール金融商品取引法は気になっていたので、これも内容を手にとって見てみたいと思った。
  • アジア系は今の職場では用事がないのでスルー。
  • 知財のところは、著作権周りは話が時々来るので、田村先生の本の新刊が出たら抑えておけるとよいのだが…。
  • IT関連のところは、なるほど、というところ。共通番号法については気になるのだが、Aさんが指摘されているように、個人情報保護法自体の改正があるのであれば、今すぐ何かするのは、手間が割に合わないかもしれない(岡村先生の本は買ってはあるが…)。
  • 競争法については、Aさんのコメントにある「当局か長澤先生が書いたものを読んでおけば間違いはないでしょうね」という趣旨のコメントに同意。
  • 人事労務は、大内先生の新刊が気になっているので、やはり読まないと、と思う。
  • 訴訟/執行・保全については、圓道弁護士の本と執行保全の本はチェックしておきたいと思った。
  • リスク管理などの分野については、堀江さんの本に対する、Aさんの評価に納得。僕は共感できたこともあり、自分としては高い評価なのだが、そうでない人もいるだろうし。
担当者・弁護士の方々がリストされている中で個人的に気になったのは、次のとおり。表記は略式で失礼。今回は、座談会で俎上に上がっているものと比べると、取り上げられている本が重なっている度合いが高いというのが直感的な印象。:
  • 佐々淳行 完本危機管理のノウハウ
  • ジュリアーニ リーダーシップ
  • ホペンカンプ 米国競争政策の展望
  • 菅久ほか 独占禁止法
  • 杉浦ほか 英文契約書の法実務(一度借りて読んだのだが、買おうかと思う)
  • 井原 国際ジョイントベンチャー契約
特集の後ろに書籍の広告があるのも、今までとは違う印象。p57については、なぜB&Mの特定の弁護士さんの名前が出ているのか、わかりにくいかも。おそらく担当Pという意味でしょうけど。書籍の広告で思い出したが、北島・淵辺本はどうなったんだ(定期ポスト)。





紛争解決のコスト分析は、事案2の方が個人的には参考になりそう。いずれにしても、後続の訴訟提起の可能性をきちんとにらんでおくことが重要ということなのだろうか?
あと、脚注で出ていた米国での訴訟費用についての調査の資料はこちらと思われる。これは編集さん側の問題かもしれないのだけど、ネット上に資料がのっているのであれば、URLはいれておいてほしいと思う。

独禁法の道標については、継続的取引の終了と独禁法という視点からして新鮮だったが、白石教授の視点には、なるほど、とうなずくばかり。議論する理由を根底から考える、ということの重要性を思い知らされる感じがした。  

過失、の来歴についての記事は、こういう記事でないと読まない話なので、いつもながらに興味深い。

hamachan先生の記事は、まあ、いつもとおりという印象。 

別冊のガイドは、弁護士事務所の載せ方に、基準があるように見受けられず、もうちょっと何とかしたほうが、読者にとっては、良いのではないかと思うのでありました。

アビタスのあれは、Barを取ることだけについて比較すれば、指摘のとおりなのかもしれないけど、LLMで留学することの意味はそれだけではないと思うので、趣旨は理解するものの、何だか違和感を禁じえない。

最後に、例によって、本家から目次の引用。

[特集] 法務のためのブックガイド2014
[2013総括] 法務担当者7人による 購入書籍分野別批評会

担当者・弁護士が薦める理由

01 国際案件の豊富な経験に裏打ちされた精緻な実務書 佐藤 厚 味の素 法務部
02 類書にない解説・サンプルが便利 電機メーカー 法務担当者
03 ネットサービス検討の土台として役立つ インターネットサービス 法務担当者
04 ベテラン法務パーソン・弁護士の経験に学ぶ 柴田堅太郎 弁護士
05 会社法制の見直しと会社法理論の探究 小林一郎 三菱商事 法務部
06 実務に引き付けた読み方で基本書の奥深さを知る 阿部 勲 富士フイルム ヘルスケア事業推進室 法務部(兼務)
07 危機管理の座右の書 中川裕一 ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス 法務グループ
08 渉外法務・訴訟の担当者が手元に置きたい本 藤猪純子 パナソニック リーガル本部 東京法務室

紹介書籍 INDEX

 

OPINION
解雇規制の誤解

濱口桂一郎 労働政策研究・研修機構統括研究員

 

[新連載]INSIGHT
JASRACにライバルは必要か?

小林健一 日本経済新聞社

 

法務部門 CLOSEUP
日本電産 法務部

河井昭夫 ゼネラル・マネジャー/弁護士

 

実務解説
フランチャイズ契約における競業避止義務の有効性

元フランチャイジーへの仮処分申立て事例から

淵邊善彦 弁護士 / 田中健太郎 弁護士 / 田中真人 弁護士

 

リスク判断のための紛争解決コスト分析
消費者訴訟

棚澤高志 弁護士

 

実務解説
世界的スポーツイベントとアンブッシュ・マーケティング

橋本裕幸 弁護士

 

契約書審査 差がつくポイント
基本契約

丸野登紀子 弁護士

 

ビジネスを促進する 独禁法の道標
継続的取引の終了と独占禁止法

秋葉健志 弁護士

 

裁判例から学ぶ 対症法務と予防法務
時効管理のポイント(2)

滝澤孝臣 日本大学法科大学院教授・弁護士

 

Global Business Law Seminar
船荷証券の管轄合意条項の信用状発行銀行への効果

―フランス破毀院商事部2013年3月12日判決 No. 10-24465
小梁吉章 広島大学大学院法務研究科教授

連載
弁護士・税理士が教える 税務の勘所

岩品信明 弁護士・税理士 / 遠藤元基 社員税理士

企業会計法Current Topics

弥永真生 筑波大学大学院教授

ハブ法務思考で実践する 続 グローバル訴訟マネジメント

長谷川俊明 弁護士

源流からたどる 翻訳法令用語の来歴

古田裕清 中央大学法学部教授

米国法ではこう考える

渡邊健樹 米国弁護士

牛島信のローヤー進化論

牛島 信 弁護士

Top Interview

三輪豊明 アビタス 代表取締役

Special Tie-up

武井共夫 弁護士

Pick up! セミナー情報
Movie/Art/Book
編集後記・次号予告
 

このエントリーをはてなブックマークに追加
dtk1970 at 21:16│Comments(0)雑誌 | 書籍

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
もろもろを…僕なりのblogのススメ