November 20, 2013

CLEセミナー:Ethics

2日連続でセミナーネタというのも、イマイチだが…まあ、ネタがないのと、Ethicsのセミナーとしては今まで受講したものの中では一番良かったので、メモ。日本で唯一のUSのロースクールのテンプルのキャンパスで開催。CLEのセミナーは日本でも結構あるけど、Ethicsのセミナーはテンプルでやるものしか見たことが無い…。


 





内容としては、大きく分けて3つのテーマについての最近の判例などの紹介ほか。
  1. 電子化時代の弁護士業務
  2. 多法域での業務と、許認可との関係
  3. 企業体がクライアントとなるということ

これ以上は気まずいので、取り上げられていた中でひとつだけ話題を紹介するにとどめる。

グルーポンの類のサービスで弁護士サービスのクーポンを出すのはありか?

弁護士費用について割り引くクーポンとかをグルーポンで、という発想は斬新というかなんと言うか。日本では、日弁連の弁護士職務基本規定を見ると、少なくとも第12条には抵触するでしょうから、アウトになるんでしょうね。例外規定(「その他正当な理由」)はあるけど、認められるとは思えないし…。

アメリカでも州によって見解が分かれるということだけど、いくつか論点がある。メモできた範囲では次のようなもの。
  • grouponのような業者からチケットを買うと、そのうちの一部が彼らの手元に残るので、それがnon-lawyerとのfee sharingに該当するという問題。その点は、フィーの割引のチケットという格好にすることでクリアできる場合がある(そもそも禁止の州では、どのみちダメだけど)という指摘。
  • クーポンを誰が買うかわからないので、コンフリクトの関係をどう処理するのかも、問題だろうと。チケットを買って相談にやってきた相手との間で実はコンフリクトがあった、という話かと。フィーの割引チケットとしたうえで、利用規約上、コンフリクトの関係で受けられなければ返金するとかすればクリア可能な場合もあるという指摘だったかと。
  • 委任契約成立前は報酬ではないので、管理を適切にする(預かり金扱いで別枠での保管が必要)

ついでに州弁護士会の意見書について、認めるもの、認めないものそれぞれ一つづつご紹介。
NY Bar Associationの意見書。要点として次のようにあって、一応可能らしいことがわかる。

Lawyer may market legal services on a "deal of the day" or "group coupon" website provided that the advertising is not misleading or deceptive and makes clear that no lawyer-client relationship will be formed until the lawyer can check for conflicts and competence to provide the services.  If the lawyer is unable to provide the offered service due to a conflict or competence issue, the lawyer must give the coupon buyer a full refund.  If the coupon buyer terminates the representation, the buyer is entitled to a refund subject to the lawyer's quantum meruit claim.
 
結論としてはダメとのこと。
 
The Committee’s analysis of this inquiry is that a lawyer accepting a group coupon style arrangement may violate the Rules of Professional Conduct by: (1) delegating the creation of the lawyer client relationship to a nonlawyer; (2) allowing someone other than the lawyer to hold the property of the potential client pending the lawyer’s engagement or transfer of the property of the potential client or completion of the legal work, which is not permitted by Rule 1.15; (3) allowing a potential client to create a conflict of interest with a current client, which may force the lawyer to withdraw from the representation of a current client for an inappropriate reason under Rule 1.16; and (4) sharing fees for channeling clients in violation of Rules 5.4 and 7.2 as stated.
  

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