メモをいくつか最近の何だか(2013年11月はじめ)

November 06, 2013

最強のリスク管理 /中島 茂 (著)


しばらく前に読み終わっていたけど、書き忘れていたのでメモ。

リスクマネジメントに長けた弁護士さんの手による本。「最強」とはまた大きく出たなと思ったが、読んでみると、確かに内容が優れていると思うので、そこまで謳うのもあながち誇張とまでは言い切れないのではないかと思う。実例も(おおむね特定はされていないが、一定の知識があれば特定は可能なはず)交えて、簡潔かつ実践的に書かれていて、とりあえずこの分野で何か一冊というのであれば、手に取って読むに足りる一冊ではないかと思う。各節ごとにまとめのチェックポイントが付されていて、内容が頭に残りやすいというのも好ましい。

個人的に特に印象に残った点を順不同でメモすると次のとおり。
  • 不祥事対応の研修をすることそれ自体が取締役の善管注意義務の履行等として評価される対象になる。「研修はトップを救う」「研修は組織を救う」というのは確かにそういうことなのだろう。あわせて、その目的を達成するための記録のマネジメントの重要性も指摘されている。 
  • 内部監査と監査役監査の違いの説明。前者で監査すべき内容が「現場の運営は、社長が決定した方針とルールに合致しているか」であり、後者が「取締役の行為は法令定款に合致しているか」。 当たり前なのかもしれないが…。
  • リスク管理マニュアルについての種々の指摘が有用。特に、現場での判断の余地のないものにすべきという点や、マニュアルの遵守の徹底、といったあたりは、そうしないと何が起こりうるかの指摘も含めて、うなづけるところ。


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dtk1970 at 20:48│Comments(0)書籍 | リスク管理

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