最近の何だか(2013年6月)あいまいさのコントロール

June 05, 2013

グローバルとローカライズ

某約款のローカライズ、つまり、親会社がアメリカで使っている英語のものの日本法人用、日本語ver.を作っている過程で気づいた点を、いくつか、差しさわりのなさそうな範囲でメモしてみる。なお、英文契約特有の問題点については略している。
  • 理解しやすい日本語への翻訳はスタートライン。それだけでは足りない。足りないと言っても、それ自体簡単なことではないかもしれない。翻訳を前提に書かれていないために、文章の構造がわかりにくいことも考えられる。
  • 準拠法や、文中で言及されている法令については日本法の下での対応する法令(それが何なのか特定するのも結構大変)に置き換えるのが通常だが、それだけで足りるとは限らない。契約の相手方が日本法人でないとか、契約の相手方の作業が日本以外で行われる可能性がある場合は、当該他国の法令への言及が必要となる可能性もあるし、約款ということで、相手方が不特定であることが通常ということからすれば、もっと一般化した形にしておく(ただし、日本の対応法令は特掲しておくべきだろう。**法を含むがそれに限らない、いう感じか)必要があるだろう。
  • そもそも対象となる業務などについての実務が本国との間で異なっているかどうかも検討が必要。これは法務だけの問題ではなく、その約款のユーザーが検討する必要がある。
  • 保険付保に関する規定がある場合には、保険の実務だけではなく、付保水準(金額のレベル感とか)、付保範囲についても検討が必要だろう。
  • 業界標準などへの言及がある場合は、その標準が日本でも使われているのか、確認が必要。使われていない場合は代替する別の標準への読み替えなどがいることになるかもしれない。
  • 親会社の社内標準などへの言及がある場合は、その日本語版まで用意する必要があることもあるだろうから、その辺も注意が必要。翻訳がない場合は、別途手配が必要。
  • 親会社が契約当事者になっているものを、子会社の日本法人が契約当事者になる形で書き換える場合、補償などの規定のところは、親会社自身が、被補償者の範囲から漏れないよう注意が必要。


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dtk1970 at 23:39│Comments(0)契約法務 

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