昨日は1日に2件セミナーに出るという日だったので、そのうちの1件についてメモ。某外資系事務所のCLE単位つきセミナー。日本側取りまとめ役の某弁護士さん(留学時に推薦状を書いていただいた:お互いに所属が変わっている…)に名刺交換したらお誘いいただくようになったので出ている。今回は、日本企業がUSの秘匿特権について気をつけるべき点というセミナー(題名は正確には異なるけど)。内容が内容ということで、聴衆も多かった。個人的にも興味関心のある分野だったので、非常に興味深くお話をお伺いした。

例によって、怒られない(謎)程度で印象に残ったところをメモ。


例によって、無資格法務部員(当節流行の言葉でいうと「素人」ですな)とのコミュニケーションに対する秘匿特権の適用の可否が気になるのだが、その点についてきちんと言及してくれているのが良かった。有資格者のagentとして動くというロジックで秘匿特権が主張可能というのは、知っていたが、有資格者が概括的なレベルではなく、具体的な監督をしているべきとの指摘には、なるほど、というところ。自分の下にいる人との関係で気をつけないといけないということか。

加えて、少数のjurisdictionではfunctionality equivalent testで資格がなくても機能が有資格者と同じであるとして、有資格者と同様の主張が認められることがあるとのこと。


法務として、日常業務の中で注意すべき点という意味では、法務が行うアドバイスで、その内容が法律的なものでないときは、秘匿特権の対象にならない可能性があるというところか。アドバイスが法律的なものかどうかは結構微妙で、打ち合わせの中で法的なアドバイスを求められたという場合でも、全体としてビジネスの意思決定が目的という場合には、全体を見て、打ち合わせ内容に秘匿特権が否定されるケースもありうるとのこと。そういう場合への対応としては、打ち合わせを、ビジネス上の意思決定をするものと、法的な議論をするものと分けるのが重要とのこと。

あと、法務の関係者が複数のtitleを有するケースの場合も、どちらのcapacityで話をしたのか、ややこしくなるので、避けられるときは避けたほうがよいとのこと。その関係で、アメリカの多くの州ではgeneral counselは会社法上の役職と認識されていないという指摘は、今まで意識したことがなかったので、「へえー」って感じだった。だから他に肩書きがつくケースがあるのか…。