出張3日目出張4日目

May 03, 2013

「暴力団」「続・暴力団」/溝口敦


成田で購入して、機内で2冊とも読み終わった本。暴排条例の制定を受けての暴力団をめぐる現状をわかりやすく、読みやすい形で記載したもので、update版の続編を合わせて読んだ方が良いと思う。暴排条例対応をしている人は特に。 個人的に、暴排条例については、正直疑問が多かったのだが、感じていた疑問(違和感も含め)について、納得のいく説明があり、内容の当否については確認できるだけの情報はないものの、有用と感じた。 暴力団の存在自体を法的に認知していることがそもそも問題という指摘もそうだと思うし、暴対法・暴排条例があるにも拘らず暴力団自体がなくならない理由についての指摘も、もともと僕自身も警察としてはなくなると困るから、結局は何らかの形で彼らと実態としては共存する形になっているのではないかという程度の推測はできていたが、その根拠を示しての指摘は、なるほど、というところが多かった。市民を暴力団排除の前面に出すことで市民を危険にさらしている、という意味でも暴排条例には問題があるとしても、それでも暴力団を経済面で追いつめる機能は果たしているので、残すべきという主張は、暴排条例について疑問に思っている人も(僕もその一人だが)、耳を傾ける価値があると思った。

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