プールにて(2013年4月)2年と1月

April 10, 2013

シード・アーリースタートアップのためのウェブサービスを支える「利用規約」の基本

表題の勉強会に出席させていただいた。

出席する、という話をしたら、はっしーさんから、dtkさんには関係ないんじゃないですか、といわれたのだが(実際そういう感じはあった)、利用規約本の著者お三方たちのパネルディスカッションがあるというので、それが聴きたかったということもあり、アウェー感を感じつつも出席させていただいた次第。

以前の利用規約ナイトと比べるとスーツ率および年齢層もやや高めだったが、法務率が4割とかいう話だったので、その辺が関係あったのだろうか。







雨宮先生の基調講演は、規約本のハイライト+αという感じで、聴衆の法務率の高さに応じて軌道修正を臨機応変にかけていただきつつ、非常にコンパクトにわかりやすくご説明いただき、個人的には非常に興味深く拝聴した。

規約本著者3名+投資家の方+モデレータとして規約本の編集者の方、でのパネルディスカッションは、聴衆の方々からの質問も含め、現場での問題点や相場観や現場の知恵(ロゴについてgoogleで自社ロゴを読み取らせたうえで検索をかけるとか)が伺えて、正直なところ、本来の対象聴衆からは外れる立場ではあったけれども、面白く、かつ勉強になるという感じだった。関係者の皆様ありがとうございました。

・・・これだけだとつまらないので、特に印象にのこったところを箇条書きでメモしておく。記憶の限り&順不同で失礼。
  • インターネット系の法律は2000年以降の施行。大御所とかもいない。情報はネットにある。
  • 開発者の方とかは資料を紙で渡しても見ない可能性がある。むしろURLを示すほうが見るかもしれない。
  • 商標は外部にリリース出す前には調査はしておくべき。googleで自社サービスが上位に出てくるようになったら注意が必要。
  • Project名がサービス名になる可能性があるので、予算管理で名前をつけたら、その時点から商標などを確認すべき。
  • 規約は、クローズドでベータの状態でリリースを試行するときには用意すべき。最初から入るユーザーはその後もヘビーユーザーになる可能性があるので、そのユーザーのコンテンツが使えなくなるのは避けるべき。
  • 規約の禁止事項は結果で抑える。ユーザーサポートと連携を密にしてこまめにversion upする。
  • 法律上グレーなものは、規約上禁止して、「規約に書いてあるから」といえるようにする。
  • 免責との関係では、自社への期待値のハードルを下げるため、できないことはできないと多く書く。
  • 免責を規定しても、当該規定の効力が否定されたときに備えて、賠償額の上限を決めておくのは有用(分離条項も有用か)
  • 利用規約への同意の取り方については、隠す規約から見せる規約へとトレンドが移る中、重要なものは特に示してチェックボックスにチェックを入れてもらうのもあり。
  • 規約の変更の上限は、当初ユーザーが想定した範囲内かどうか、がポイント(変更の限界について質問させていただいた)
  • 投稿情報の利用については、規定を入れるなら最初から、かつ広めに取る。デリケートな内容は要注意。ユーザーに利用実態についてイメージしやすいのが重要。
  • 利用規約でみるべきところとしては…包括性のgoogle, 章立てのyahoo,わかりやすさのevernote, まねしやすさのg***(一部自粛)。cookpad、辺りも見る価値はある。


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