March 15, 2013

民法(債権関係)の改正に関する中間試案の解説

シェケナベイベー(謎)。

それはさておき、表題のセミナーというか解説会に行ってみた。内容が内容だし、説明する側が法務省の事務方の現場責任者と事実上の旗振り役の方ということもあり、予想通り、大ベテランの某先輩や大手事務所のパートナーさん、を始め、あちこちでお目にかかったことのある方々のお姿を拝見した。





正直なところ、100年以上使われてきた法律について、時代の変遷に応じた改正を施す、ということそれ自体は必要だと思うものの、「この改正」については、当初のごたごた(学者だけのグループが事実上先導したから、結果的にある種だましうちのような印象だけが残った)のせいで、いまだに(おそらくこの後も)よい印象が持てておらず、どうしてもある種の「色眼鏡」でしかみることができない。提案されている内容の「改正」が本当に必要なのかも、疑念が払拭できていない。

旗振り役の某元教授の説明それ自体はわかりやすかったが、だからこそ改正に対して比較的中立的な方のセミナーとかで解説を別途聞いたほうが良いという印象を受けた。この辺は「色眼鏡」のなせる技だろう。もっとも、民法をわかりやすく、ということがお題目であるにも拘らず、「国民が民法を読んで分かるようになるのは無理」という趣旨の発言があると(程度問題という面があるのも事実だけど...)、法改正それ自体がすでに目的であって、「わかりやすく」「現代化」などのお題目はそのための方便に過ぎないのではないかと思われても仕方がないと思う。

また、その他の点でも、先般の川井先生のセミナーでの指摘にもあったが、どうも裁判実務・裁判規範としてどうあるべきかというところに視線が偏っている印象が残った。基本法である以上、裁判所に来る以前に紛争を片付けるための行為規範としての側面が無視できないはずなのに、その点に十分な配慮がされているのかどうか疑問に思った。これは学者と裁判官とが過半数を検討メンバーの過半数ということに起因するのかもしれない。仮にそうだとすれば、事実として法廷の外で起こっていることから生じうる問題点を今回のパブコメでぶつけていくことも必要なのかもしれないと思った。

それと、相変わらずグローバル化云々についても、ちょっとだけとはいえ話が出たのも、違和感が強い。民法だけそういう対応したところで意味がないと思うし(最低限そのほかの点についての今後の予定くらいは出すのが筋だろうと思うのだが…)、そもそも民法が対象とする取引は量としては国内取引が圧倒的に多いはずなのに、本末転倒ではないのかと思う。

個別の論点では、約款規制が気になった。約款規制の及ぶ範囲について、細かいところが、良くわからなかったのだが、こちらの不勉強ゆえのことだと思うので、今後出る予定の「補足説明」も含め内容をよく見てみたいと思う。

追記:契約の趣旨、というのがバスケットというかマジックワードっぽくなってるけどそれ大丈夫?という気もした。「契約の趣旨」に何が含まれて何が含まれないのかはっきりしなくなって却って事態の予見可能性が下がるのではないかと懸念するのだが、これまたこちらの勉強不足ゆえかもしれないので、こちらについても今後確認しないといけない。

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