dtk's blog (ver.3)


はっしーさんかたさんと同じく、編著者の事務所のY先生からご恵贈いただいたのだが、こちらが読むのが遅く、エントリにするのが遅くなってしまった。 Y先生ありがとうございます。

いただいた、ということによるバイアスの可能性は排除できないとしても、企業法務の担当者の手元にあって損のない一冊だと思う。手元にあるだけでも有用だけど、できれば、事前に一読しておくと、とっさのときの使い勝手が増すと思う。

何らかの事態に巻き込まれた際に初動で間違うと、その後のリカバリーに費用と手間がかかるとか、そもそもリカバリーが不能というケースもある。そういう意味での初動対応の重要性は今更言うまでもないと思うけれど、そこに重点を置いて、広範にカバーした書籍というのは、寡聞にも聞いたことがなかったように思うので、その意味で画期的なのではなかろうか。既に上記のお二方のエントリでもコメントがあったけど、広範に、問題になりそうな事態が拾ってあるので、網羅性も高そうに見受けられる。

重要だと思うのは、もちろん、然るべき弁護士さんに相談する、だけど、それまでの間にどうするか、ということと、弁護士さんにつなぐ際にどういう情報を持って相談に行くべきかについてのアドバイスがあることだと思う。最初の相談に行ったときに、いろいろ質問されて、それについてそこから調べているのでは、時間もかかるし、それ自体初動対応としてはもう手遅れということにもなりかねない。そういう意味で、こういう本に従って、即時に資料を集め、相談に行く際には、その種の資料を携えて(個人的には行く前に電子データで送っておくけど)行くのが望ましいのだろう。

そんなこんなでお手元にあっても有用なのではないかと思う次第。願わくは定期的にupdateされ続けること。こういうものでも、法令改廃・判例の進展なども反映すべきなので。

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(*定期エントリを挙げ損ねた。なので、翌日に、時間をさかのぼってupする…無念)


今月はボーナス月なので、ハタチ基金にいくばくかのお金を振り込む予定。
(運営形態が変わるようだが大丈夫かな)

ここまでの道のりについての評価も、含めての今回の選挙だよな、と思うのでありました。その評価については、いろんな意見があるのだろうけれど。


 

なんだよそれ…といわれそうだが。

お世話になっている某所のrenewal協賛企画(謎)として、ざっくりとしたハナシを書いてみようかと…思っていたら、書きかけでしばらく放置していたのでした。USの訴訟それ自体に関与した経験は少ないが、holdについてだけならそれなりにあるので…。

以下は、僕の今までの個人的な経験に基づく理解なので、現在または過去の所属先などとは関係しない個人的な考えであることはいうまでもない。厳密には裏とりも仕切れていない部分がある。企業内の対応という意味で書いているので、企業外の先生方の視線で見ると問題かもしれないけど、その辺りは何らかの方法でご指摘いただけると助かります。

USでの訴訟について、悪名高いdiscovery(電子データに関するeDiscoveryも含む)というのがある。
ざっくりいうと、手持ちの関連する情報は原則全部相手に見せるということになろうか。fair playの現れということなのかもしれない。不意打ち禁止ってなところみたい。

そうなると、じゃあ、見せる前に廃棄とかすればいいじゃないかという話になりかねないが、そうは問屋がおろさない。その前提として保管義務が課せられている。しくじると制裁は課せられるし、それだけで敗訴という可能性すらあるので、面倒くさいし、徒や疎かにできない。

そこで出てくるのがLitigation holdというやつ。要するに問題となっている紛争案件に関する情報は保管しておけ、ということ。

ここでの目的は自社側での対応においてホントに必要な情報の保管と、それ以外に、相手側から故意に破棄したといわれないことにあるということになるのではなかろうかと思う。前者については、holdをかけなくても、訴訟の可能性がある程度以上想定できれば、手元に資料があるかもしれないから、それだけのために保全する必要はないかもしれないけど、後者の目的となると話は異なるかもしれない。保管(より正確には保全というべきか)と訴訟における提出とは、ここでは切り離されていることにも留意が必要。

もう一ついうと、後でdiscoveryのプロセスの中でこの辺りのプロセスの当否が争われるケースも考えられる。この辺を取り仕切っている法務の人間自体がdepositionの対象になることも想定されるわけで、その点も睨んで最初から動く、必要がある。そうなると、プロセスについても、記録を取りながら、という方が必須のはいうまでもない。ただし、時間との兼ね合いでそれが貫徹できるかというとまた別なのだろうが。

・・・ここまでが前置きで、前置きが長いのだが、ここまでは少なくとも概念上はまだ理解しやすいように思うが、実際にやってみると(上記だけでも大概面倒くさいが)、正直面倒くさい。


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*読み終わってないのだが、月が変わる前にということで、挙げておく。後で加筆があるかも。

もう2015年ですか…(ため息)。

部門別のリスク分布、は、毎年定番化するのだろうか。そんな予感がする。それはそれで有用だろう。それはさておき、それなりの弁護士さんによる分野ごとのまとめ、というものの有用性は否定しないけど、これだったら、BLJらしさがないというか、別に他でやってもらえばいいではないかという気がする(暴言)。BLJらしさという意味では、それぞれの分野で「やらかした」企業の関係者からの教訓めいたものを引き出すとかやってくれないかな、と無茶を承知で振ってみたくなる。情報漏えいならベネッセとか。ベネッセの法務部長さんとは、前にインタビューが出ていたからルートはあるはずだし。もちろんある程度時間がたたないと難しいだろうけど。

すでにいくつかのところで話題になっているが、景表法の道標は、唐突に始まったのには面食らったものの、面白いかも。正直B2Bにいることもあって、あまりまじめに考えたことがないのだけど、確かに規定のあいまいさゆえに実務的には悩みが深そう。いずれにしても続編に期待。

 
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無責任に話を@kataxさんに振ったら、振られてしまったところを、@overbody_bizlaw先生が拾ってくれたので、今年もこの企画が始まるようです。

法務系 Advent Calendar 2014

というわけで、こちらをご覧の関係者各位におかれましては、積極的にご参加をいただきたく。

かくいうこちらも、今年はまったく、と言っていいほど本が読めていないにも拘らず、私家版book guide企画をやると宣言してしまいました。どうなるんでしょうか(汗)。

明日はどっちだ…
 

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定点観測、ではないが、準定期エントリということで(謎)。 諸般の用事で万事ままならないのだが、外苑の銀杏は見たかったので、天候はイマイチだったが出かけてみた。 天候故に人出は少なかったが、個人的にはピーカンでコントラストが高いのよりもこのくらいのほうが銀杏を見るには良いのかなという気がした。続きを読む



仕事の早いはっしーさんが早々に紹介されていたが、同時期に入手していたものの、遅ればせながら、一通り目を通した感想をメモ。

商社法務の経験者の先輩方が、契約法務に特に重点をおいて、営業マン向けに、彼らに関係のある法務的分野について書いた解説書、というところで、はしがきでも、法務担当者がまず読んで、営業マン向けの研修に使うことを想定して書いた、とある。

一読した印象では、そういう用途向きなんだろうな、というところ。営業マンに一から読んでもらうのは、法律関係の書籍としては薄めとはいえ、分量の面でも厳しいという気がする。内容面でも、表や図がうまく使われていて、文章も法律書にしては相当程度噛み砕いて、読みやすく書かれているけど、でも、まだ、難解と取られても不思議はないように見受けられる。そうだとすると、法務担当者が自社の状況に応じた調整も含め、補足説明をしながら、研修をする、という感じになるのだろう。 なお、渉外系のお話は明示的には含まれていないが、その辺の特殊要素は別途補えばいい話だし、基本は共通のはずだから、こういう書き方もあり、だろうと思うところ。

個人的には、寧ろ、いわゆるセオリー本と一緒に、初心者の法務担当が読むという使い方の方がいいのではないかという気がした。社内での契約書の取り扱い方とかも書かれているから、便利だし、法務担当者になろうという人間にとってで、あれば、ここまで噛み砕いてあれば、一人でも十分とっつきやすいだろう(これがダメならそもそも人選ミスと言えるくらいに)。まずは営業マン向けに最低限のアドバイスができるようになってもらうという感じか。もちろん法務担当者については、この範囲はあくまでも最初、であって、その先に行かないといけないのだが、手際よくまとめていただいているので、ここからスタートというのも悪い話ではないように思う。 そういう意味では一社に一冊あっても良いのではないだろうか。続きを読む

先日@ahowotaさんとやり取りしながらつぶやいた内容をまとめなおしてみようかと。@ahowotaさんの勧めに乗ってみたというところであるわけだが…。

こちらに倣って、僕の現職及び過去2社がB2Bのメーカーだったということもあって、メーカー、特にB2Bメーカーの法務について鳥瞰というか概観できないかと考えてみることにした。

例によってこちらの経験による限界があるので、その辺は理解でお読みいただければというところ。B2Bのメーカーといっても扱っているものは千差万別なので、一概にはいえないが、まあ、あんまり情報が出てこないかもしれない(自信なし)かもしれないので、ご参考まで、というところか。 いつぞやのこちらのエントリが参考になったというのであれば、同程度に参考になればいいかなという感じ。製造業の法務というと、その旨を明示していないものの、もっと経験値のある先輩がたもおられるので、何らかの方法でコメント等いただけると幸甚です。
…ホントは全部書いてから上げたいところだが、そうなるといつ出来上がるかわからないので、一旦途中までで上げます。気が向けば続きも。
(11/18一部追記した)

さて、直感的におおざっぱに分けると、大きなくくりとしては次のような感じになるかと思うのであります。
  • 共通 
  • 製造 
  • 開発 
  • 営業 
  • 海外 
  • 管理 
パンデクテン風?に共通する部分はとりあえずくくりだしてみた、が、その内容については、そこから後でも適宜言及ということで。

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ぐだぐだと感想を書き続けているわけで、それは今日も続く、ということで、感想。
(追記:NBL1037についてのものも末尾に追記した。)
 
ビジ法12月号

  • 改正の記事は、森濱田の青山先生以下の手によるもので、重要テーマの解説(裏を返すとマイナーなところは落とす)とあるのに、表題が「民法改正の全貌」というのは整合しているのだろうかと思ったりした。どのみち実害はきっとないけど。テーマごとに1-3ページで、改正内容とそれがもたらす影響、についてまとめている(一部例外あり:約款規制のところは仕方ないのだろう)というのは、用事のあるところだけ見るということもできるので便利そう。
  • リサーチの記事は、タイムリーなネタを題材に立法動向の追いかけ方を解説。個人とかのSNSの発信の追いかけ方についての解説の書き方に工夫(さすがに固有名詞を書くのははばかられるだろうから)を感じた。
  • 会社法座談会。面子の必然性が見えない気がする。とりあえず日比谷パークの松山先生のご尊顔を初めて拝見した。
  • 事務局が知りたい社外取締役のサポート体制、とか銘打つなら、実際のサポートについてのgood practiceについて解説すべきだろうし、それは外の弁護士さんに記事を書いてもらっても、ホントに知りたいことに迫れないのではないかという気がする(BLJの読みすぎと言われても仕方あるまいが(謎))。
  • 銀取約定書の解説は、目の付け所は面白いと思うけど、もっと濃い内容でないと事業会社の法務の人にとっては面白くないのではなかろうか。
  • ベネッセの件についての話は、この手の分野に強い事務所の先生が書かれているので手堅い印象。
  • 商標とブランド戦略の記事については、興味深いけど、特定方面の専門家の方々にお任せしたく(投)。
  • 退職勧奨の話は、いやはや、なるほど、という感じ。外資系にいるとこの辺については、気にしないわけにはいかない。留意点としては、納得、というところ。IBMのケースからすれば、担当者が暴走しないようやり方の明文化と教育を通じてのそのルールの徹底、というあたりが重要そうな気がした。また、解雇の金銭解決を導入しても、退職強要のリスクはどのみち残るという指摘もうなづけるところ。
  • メンタルヘルスの記事は、この種の問題の難しさを(連載を通じて、ではあるけど)感じるし、実際そういう事態になったときに求められる職場での繊細かつ柔軟な対応が、どこまでできるだろうか、ということを考えると、やはりメンタルヘルスを損なうような事態に至らないよう手を打つ(転職も含めて)ことが自分自身にとっても重要と改めて思うのでありました。あと、患者の主治医の方のコメントとして紹介されている「診断書は会社の門の前までは問題なかったということを示しているが、社内で仕事ができるかどうかは保証の限りではない」という言葉が印象的。問題の難しさの一端をよく表していると思う。
  • 独禁法の記事は、懇談会の議論も踏まえて立ち入り時の防御権について論じられており、税務調査、インサイダー取引時の調査との比較で、現状どこまでの保護が与えられているのか、というのが興味深かった。幸か不幸か立ち入りを受けたことがないので、実情を知らなかったのだけど、思ったよりは保護は与えられている印象。とはいえ、グローバル、というか、欧米との比較では、保護のレベルでおとるところがあり、それがカントリーリスク化しているという気もするので、手当ては必要だろうと思う。その意味で誌面で議論を適宜フォローできると助かるのだが…。
  • 不利益変更の記事は、立命館事件の読み方が興味深い。賞与の不利益変更の可否を判断するうえで、労使交渉の過去の経緯を追いかけることになるのは、仕方がないとしても実際は結構手間なのではないかと。そもそもどこまで記録が残せるかというのもありそうな気がするし。

 

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以前Livedoorがどうなるか、と思ってFC2にblogを移したのだけど、皮肉なもので、どうやらFC2の方が危険そうな予感がしている。

ということで、2代目blogの内容を取り急ぎインポートしてみた。2代目blogの方は閉鎖などはしないものの、当面は現状維持。つまり放置状態のままにしておく。

初代のlivedoorのblogもこちらに統合するかは別途考えることにする。 

追記)カテゴリーが統合されていないので、面倒な形になっているが、その辺りはおいおい、片付けられればと思います。 


(勢いで書いた部分もあり、やや気恥ずかしいけど、たまにはこういうのも、ということで…)

諸々の用事で行くことができずに涙を呑みつつも、結局TLを追いかけて雰囲気を傍観者として堪能したLTでありました。幹事の@kataxさん、@takujihashizumeさん、重ね重ねお疲れ様でありました。無理してでも行けばよかったと後悔しきりであります。

内容については既にスライドをあげておられる方もおられるのですが、個人的にTL上での中継を読んで、一番印象に残ったのは、やはり大トリのろじゃあさんでありました。
(内容はすでにhttp://togetter.com/li/739095 にまとめられてますな)

最近はblogは書かれていませんが、折々に別途お話をさせていただくことがあり、いつも元気づけてもらっていて、以前の転職に際しても相談に乗っていただいたこともあって、勝手に私淑しているのであります。今回久方ぶりにろじゃあ節とでもいうべきご発言に接して、こちらがやや凹んでいたこともあり、相変わらず元気づけていただいたという感じ。企業の法務の方への大いなるエールという感じの内容で、広く読んでもらいたいと思うので、ご本人及び@kataxさんの許可のもと、以下@kataxさんのつぶやきを転載しつつ、ついでにこちらの感想をば。


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自分用のメモ。

要項仮案、が出たわけですが、それについて気になったエントリ等の、メモ。
個人的には約款規制がペンディングになったのはさておき、なぜペンディングになったのか、という辺りについて、最近の法律雑誌とかでも見る限り触れられているものがなかったので、こまめに最新の情報を追いかけていたわけではないにしても、気になっていた。

上記の2つを併せ読むとなんとなく見えてくるような気がしないでもない、ということで、メモ。 


まあ、その…ネット上で見かけて、危機感を覚えたもの(必ずしも単数ではない)に対して、発作的につぶやいた一連のつぶやきをまとめてみようかと。あんまり偉そうなのもどうかと思うけど、こういうことでもないと書かないことかもしれないので、自戒の意味を込めて、というところ。

偉そうな割にこういうことが自分で出来ているかは棚に上げている点はご容赦あれ。


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例によって、気になった記事の感想を順不同で。

ヒアリングのノウハウは、例によって、まあ弁護士さんの記事は、ソツなく無難な感じの反面(個人的には木内弁護士のJV契約の記事が特に興味深かった)、正直別にBLJでなくてもいいか(投)と思う反面、企業の中の人のコメントのほうがやはり興味深い。こちらはいつもながらに手堅く、かつ、広範に声を拾っているのがいつもながらに素晴らしい。

クックパッドの片岡さんの記事では個人的には次のところが重要かも、と思った。
  • 契約書という枠にとらわれずにヒアリングする。
  • 違和感や理解できないことを放置しない。
  • チェックリストは、漏れを防ぐための自分用のツール(作ってみることの重要性については他の方も指摘があったが、僕もそれは重要だと思う)。
加えて、彼のチェックリストが載っているのは、何らかの理由によりチェックリストを作ろうとするときのたたき台(自社の状況に応じて追加とかは当然必要だろう)としても有用かもしれない。

他の企業担当者の方々の記事も含めて読んでいて思ったのは、契約書の審査の目的の一つには、自社のリスク管理という面があるのだけど、そのために審査だけで良いのかということ。法務は結局特定時点での契約書の審査はする一方で、契約がいざ締結されてその後の運用まではフォローできにくいというところがあるように思うのだけど、そこで問題が生じないようにするにはどうするかということも考えた方が良いように思うし、そういう意味では、法務が審査するのも大事だけど、依頼元、つまり、通常はその契約に基づき実務を行う人たち、にその契約内容を周知させることも大事なはずで、審査のプロセスがそういう役にたてられないかと、ぼんやりと思う。そういう意味ではチェックリストとしてヒアリング時に法務が埋めるという形ではなく、今回の特集の双日の板倉さんが挙げているような問診票のような形で、自分でセルフチェックしたうえで(それができるような形の項目にする必要はあるが)、持ってきてもらうという形を考えてみてもいいのかもしれない。

あと、もう一つは、訊くべきことを訊いたあとで、オープンな質問、「何かほかに気になることはありますか?」というような質問をすることの重要性だろうか。質問相手が、訊きたいことを漏らさず訊いたという結果を達成するということも「顧客満足」という意味では重要だろうし、そういうところから、こちらが想定できずにそれ故に質問の仕様もないような話が出てくるかもしれないから。


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ビジネス法務の部屋、の山口先生の著書。読み始めたら、ご病気ということで、blogも一時更新が止まっていたのだけど、ご快癒されたようで何よりです。

本書の意図するところについては、「はしがき」に次のとおり書かれている。
 
本書は、経営者がアクセルを目いっぱい踏んで事業経営を行うことを念頭に置いている。経営者が全速力で走るなかで、走りながら考えるべき不正リスク管理について、「不祥事は御社でも起きる」という発想を基に、平時の対応および有事の対応について検討した。また、経営者の方だけでなく、経営者を支える幹部の方々、リスク管理に携わる社員の方々にも参考になるように、なるべく平易な文章を心がけて書いたつもりである。

一通り読んだ感想としてはこの意図通りの本になっていて、上記記載の方々にお薦めできる本になっていると思う。特に、
「100点満点のコンプライアンス経営というよりも、会社にとって大きな損失が生じることを防ぐためのコンプライアンス、つまり、合格最低点(60点)を目指すために経営者ができることを中心に述べている」

という点が好ましく感じられた。コンプライアンス(法令遵守にとどまらず、「社会の要請への適切な対応」まで含むものとしての)が「お題目」に終わらないよう、中身のあるものとするために、経営者が持つべき視座というものを提示しているように思う。最近の情勢や法改正、海外動向(独禁法、FCPAとかの話も含め)まで含めて、配慮すべき事柄全てに配慮が行き届いているのは面目躍如というところであろうか。

経営者向きなので、細かな現場レベルでどうするかは記載していないが、本を読みやすい分量に留めて、経営者に読んでもらうには(これでも分量が多いということはあるかもしれないけど)必要なことなのだろう。

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とりあえずメモ。最近翻訳とか翻訳のチェックが何件か続いたこともあり、雑多だけど、気になったものを箇条書きでメモ。
  • 素朴な英文Eメール入門Hinata's Mini Writing Lab。英文電子メールは確かにそうなっているけど、この点を正面から指摘しているものを見たことがなかったので、メモ。今後の他のエントリにも要注目かもしれず。
  • chime in 途中で割り込む、という感じ。電子メールでのやりとりが続くときに、Others are welcome to chime in.とか使うみたい。個人的には主観に忠実に、自分が割り込むときはSorry for jumping in...とか言ってしまうが。
  • echo 動詞として使うのはあまり見たことがないが、意味合いとしては"to repeat an idea or opinion because you agree with it"というあたりらしい。英文の文書のドラフトをやりとりする中で、ある人が修正提案をしたことに対してこちらが賛意を示し、それを受けた起草者が再修正した際につけたコメントで、つぎのようなものを見たことがある。"However, the fact that you have echoed that earlier comment confirms that this wording is prone to misunderstanding; so we will revise it to "**"."
  • stay informed.情報が入り次第、共有しづつける、ということで、keep informedと似ているけど、どちらも日本語にしにくいという気がしている(こちらの能力の問題もあるが…)。和訳のチェックの際に悩んだのでありました。

     

(適当な時期にこのエントリは削除するかもしれません)

気が付くとメッセージをいただいていて、反応が遅くなってしまいました。

こちらのエントリにつき(別に他のエントリもそうですが)、社内で使いたいというご連絡を某社の方からいただきました。気付くのが遅れてすいません。お役に立つなら、お使いいただくのは構いません。とはいえ、できれば、一応クレジットを書いておいていただけると助かります。よろしくお願いいたします。

dtk 拝




 

定期エントリ(謎)。

相変わらず、20万人以上避難者がいるというのは、何なのだろう、という気がする(助け合いジャパンでの記載による)。もはや避難という言い方で済むのかもわからないけど。

こちらの状況は相変わらずなので、相変わらずの内容でしかないが…。

 

残念ながら、こちらは先約の関係で、伺えず、無念です。とはいえ、せっかくだから盛り上がって欲しいのでエントリを。


が開催ということです。主催は@kataxさんで、@takujihashizumeさんたちがお手伝いするとのこと。

まあ、肩のこらないイベントという面もあるし、クックバッドさま(感謝!!)のカッコイイオフィスを覗きに行くというのでも良いと思うので、こちらをご覧になられている各社の法務の方々におかれては、ぜひ予定をされては如何でしょうか?

LTの内容もそれはそれで興味深いでしょうから、勉強にもなるし(やる側になるともっと勉強になります…経験談)、仕事抜きによその会社の法務の人とお話をするというのは、なかなかない機会(BLJの読者懇親会くらい?)ですし。自社の外がどうなっているのか、ということを知る一端には間違いなくなると思います。

てなわけで、勝手に外野から盛会をお祈りするのでありました。願わくはどなたかTL中継をお願いしますm(_ _)m.
席は限られているので、お申し込みはお早めに!

追記:こちらの経験談などは、こちらと、こちらでエントリ@旧ブログにしてあります。ご参考まで。
 

雑誌の感想とかばかりでもつまらないので、BLJの記事に触発されてつぶやいたことのまとめということで、メモ。以前書いたかもしれないけどご容赦あれ。

企業において法務的な機能を果たしている部署と、その部署の名前に「法務」と入っていることとは必ずしも一致しない。企業内の部署名の付け方に確たるルールが有るわけでもないからある意味当然かも知れないのだが。

いくつか例を考えてみる。
  • 契約書の審査とかは事業部門内にその種の担当をおいて、そこで対応するということもある。僕が最初にいた会社はそういう感じだった。本社の法務はそういうところから来る法律相談とか訴訟対応とか許認可対応とかやっていた。
  • 株式総会とかの対応の法務は、株式事務とかの関係で総務という話もあるだろうし、開示周りとともにIRに近いところで対応という発想もあるかもしれない(僕が勤務した3社目は後者に近い割り振りだった。僕自身は取引法務担当で別にそっちの担当者がいた)。
  • 知財については、法務に近い場合もあれば、逆に技術開発に近いケースも考えられる。どっちがいいかは会社の方針次第なんだろう。権利化よりであれば技術開発に近いところに組織上置くというのは理解できるところではある。
  • 労務については、人事で完結するケースも多いのではなかろうか。労務問題は結局、過去の経緯とか、他の人とのバランスとかで決まるから、人事以外の人が手を出しにくいのと、人事データのセンシティブさと法務の人間だって従業員であるということも考えると、そういう話になりやすいのかもしれない。
  • 債権回収系については、個人的にはお金の動きを見たり財務諸表になれている経理とかがやることが多いのではないかという気がしたが、今回つぶやくなどする中で、寧ろ営業現場で面倒を見ることが多いのではないかというご指摘も某所からいただいた。取ってきた仕事に責任をもってもらう観点や、相手方についての情報を持っているという面からはそういう発想もありうると思う反面、仕事を取ってきたときのしがらみなどがあるかもしれないから、それが常に良いのか、取引関係を終了させる方向に向かう場合には役者を交代させるという発想もあるのではないかという気がする。また、不良債権化した場合の損金処理とかまで考えると現場の営業マンに全部やってもらうというのは厳しいかもしれない。
  • それ以外にもいわゆる取締法規系の対応については、法的素養以外の技術的な知見が要求される場合には、法務とは関係なく、そういう専門的知見のある人のいる部署が対応するということになることもあるだろう。
そんなこんなを考えると、法務系の仕事をしたいと思う人は、その中身として考えている仕事がその会社のどこの部署で担われているのか、法務という名前の部署が何をしていて、何をしていないのか、ということも考えておく必要があるのではないかと思う。



既に企業法務戦士の雑感さんで、丹念に読まれたエントリが上がっているので、完全に出遅れた感があるのだが、いつものごとくBLJの記事の感想をば、順不同で手短にメモ。一部既につぶやいたことと重なるがご容赦あれ。

個人的に一番目を引いたのは、例によって電子メールの記事。最近は短めのこの連載から読むということが多かった。動詞としてのinconvenienceの使い方、hopeの使い方、apologizeを使うとしても何に対して謝るのか、というあたりについての指摘は、なるほど、と思うことが多く、参考になると思った。もちろん、そう思うだけではダメで、日常的に使いこなせるようにしないといけないのが難しいところだけど。

クボタさんの法務の紹介。審査込みとはいえ、人数が多いな、と。過去の負の遺産に関係する諸々のお話(アスベストとかの件が脳裏をよぎるのだけど)があったからだろうか。*1

弁護士・法科大学院修了生の採用動向については、僕自身の今の立場だとあまり関係ないのだが、各方面の声を丹念に収集されているのが素晴らしいし、そのあたりに関わりのある方にとっては必読だろうと思う。なかでも、企業の法務と、学生側と相互に理解が不足している、というユニリーバの中川さんの指摘は重要に思われた。*2 全体のトーンがポジティブな要素に光を当てているということもあってか、それが悪いとは思わないものの、企業に勤めるということには一定のマイナス面もないとはいえないと思うから、その辺を嫌って戻る人とかの声も拾えるとさらによかったのではないかと思ったのでありました。組織で自由に動けないこととか、自主独立みたいな要素はないので、その辺に違和感を覚えるというパターンもありうると思うので*3続きを読む



ガチムチ要件事実ANIKIとしてお馴染み(?)で、自由すぎる裁判官、岡口裁判官と、笑える漫画*1でこれまたお馴染み(?)の中村真弁護士のコラボということで、仕事ではまったく要件事実の必要性を感じたことがないものの、ネタをひろおうと思って、出版社サイトで予約購入した一冊。漸く一通り目を通したので、素人目線での感想をメモ。
例によって、まともな紹介はronnorさんのところなどで御覧あれ。  

上記の二人の濃厚な絡み(意味不明)を期待したのだけど、漫画はエピローグだけで、意味ありげには描かれているものの、個人的には特に何かが「せりあがる」ようなものを感じることはなかった(謎)。途中から取ってつけたような感じなので、そこはちょっと残念にも思われたけど、まあスケジュールの関係などで仕方ないのだろう。

その代わり、というわけではないだろうけど、随所に素人でもクスっと笑えるコネタ(例えば、岡口乙とか)が仕込んであるので、それを探すのも一興かもしれない。続きを読む

何だかbacklogが溜まってきた(?)ので。ビジ法10月号についての感想を箇条書きで。
  • 落合先生の冒頭の記事には違和感が残った。社外取締役が増えたからアレルギーが解消しつつあるというのは議論としてずさんな気がするのだけど…。単に外圧におされてやむなくが多いと思うのだけど。
  • 特集1については、最初に見たとき、いったい誰が想定読者なんだろう、企業側の法務担当者向けじゃないよなと思った(中村先生の記事の最初のあたりを見るとそういう気がした)のだけど、どうやら弁護士さん向けらしい。有名どころの先生方に書いてもらっていることもあり、内容自体は有用といえば有用なんだけど、殊更に特集でやる話か?という気がした記事があったのも事実。法廷でのマナーとか特に。まあ、多忙だと忘れがちになるという意味かもしれない。
    一方で、個人的には最後のチェックリストは有用そうな気がする。
    中村直人先生が、書面は期日直後に裁判官の応対の印象が新鮮なうちに書く、というのはなるほどと思う反面、追加的な調査とかいらないのかな、と思ったのでありました。
  • 特集2はふーんって感じ。さすがに食傷気味か。
  • 判例リサーチについては、設例がベタ過ぎる感じなのが何とも。せっかくなんだからもうちょっと難しいことを例にすればいいのに。ともあれ、今後に期待。
  • 遠藤先生の記事は、いつもどおり遠藤先生はまじめだなあと。
  • メンタルヘルスの記事は、産業医の方の立ち位置というか、基本会社寄りというあたりをどう処理するのか、つい某社とかの例を思い出したりしたのだけど、そういう利害相反や個人の機微情報の扱い方について、もっと踏み込めないかなと勝手に思ったのでした(まあ、難しいだろうけど)。 
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定期メモ(謎)。

震災とは別に9.11から13年ということでもあると気付く。あれからの時の流れの速さも感じずには居られない(自分の身に起きたことも含めて)。 

諸事に追われて何もできていないのは変わらないのだが、ちょっと驚いた記事があったので、やや旧聞に属するがメモというか、中途半端に略するのもどうかと思ったので、全文を引用。2014/8/26の話。 まだ、ここまでなのか、と感じずには居られない。
「ローソン再開おめでとうございます」「浪江町内で買い物ができる。夢に見たことが現実に。こんなにうれしいことはない!」など町民からの喜びの声が店内に張り出された。全域が避難区域になっている町村で、コンビニ再開の第一号となる【ローソン浪江町役場前店】が開店した。

未だ全町民が避難している浪江町だが、一時立入をする町民や、除染や復旧に関わる作業員など人の出入りがあり、食料品や日用品を扱う小売店舗が期待されていた。昨年12月、町から商工会と町内にあったコンビニ各社に要請があり、その中でローソンは本格的に再開に向けた検討と町との打ち合わせを重ねた。

しかしこの日が来るまでは紆余曲折があった。上下水道の問題、従業員の住居確保、そして防犯や放射線被害の抑制のため人の立ち入りを制限している状態で、小売業が成り立つのか?という懸念があったが、「浪江町、ひいては日本の震災からの復興を優先する」という、ローソンの判断があったことを特筆したい。本来のフランチャイズ方式ではなく、当面は直営店として7:00~15:00、6名の従業員で8月27日から営業を開始した。町内での夜間滞在ができないため、従業員は南相馬市や相馬市、いわき市から通勤している。

同店は避難指示解除準備区域に所在し、毎時0.11μ㏜程と放射線量が比較的低い。浪江町内では、現在13事業者17事業所が再開してる。オープニングセレモニーには、今年町内で栽培されたNPO法人JINの【トルコギキョウ】が彩を添えた。

この出来事にどれだけの町民が勇気づけられるだろう。「開けない夜はない」と応援メッセージを寄せた馬場有町長の言葉の様に、又一つ確かな歩みが浪江町に刻まれた。
現状の諸々からすれば、僕自身は、自分から積極的に手を動かすようなことに参加するのは残念ながら難しい。とはいえ、何かをするにしても、まずは彼の地の現状を踏まえるところから、という意味で、現状の一端をご紹介させていただきたい。

備忘のためのメモ。
  • 人間ドックに行った。体重は約一年前に比べてちょっと減少。ウエストもちょっと減ったがそれでもメタボのラインは超えている(肥えている?)。
  • その場で分かる範囲では概ね昨年と大差なかったが、明らかに変わった点としては視力が落ちていたところ。老眼ではなく近視が進行していた。
  • なので、メガネも新調することにした。いつも同じ某チェーン店で作成依頼。応対が丁寧でこちらの履歴もきんと保管していてくれるので安心感がある。
  • ジム通いも一応週一回ペースを保っている。1500mを泳ぐだけだが、全身運動ということなので、行くと行かないとでは肩や膝の感じが違ってくるので、定期的な運動の重要性を実感する。
  • 歯の治療は一段落した。定期的なメンテナンスは必要だが…。

PORTUSにしてから2年ちょっとが過ぎ、つながることの方が少ないモバイルルーターってどうよ、という感じだったので、機種変更などをした。

スマホにしようかと思ったが、別にその必要性は感じないし、電話としてきちんとつかえること、充電の頻度が高すぎないこと、の方がこちらの用途としては重要という判断に至ったので、それだったら殊更にスマホにする必要はまったくないという結論になった。

Wilcomが気がついたらYMobileとやらになったので、どうしようかと思ったが、PHSを番号を変えずに使い続けるにはYMobileとやらにするしかないので、そのようにした。端末はWX12Kにした。安定のKセラクオリティってやつでしょうか(よく知らないけど)。

モバイルルーターからは機種変更ではなく、契約もやり直さないといけなかったようで、ついでに、端末代も一括払いにしたので、総額の支払額が驚くような値段になり、手持ち現金で足りずカード払いにしたが、その分通話料への上乗せがないので、良しとする。

とりあえず3年縛りなので、取り急ぎ端末のカレンダーには3年後のところに、機種変更、とto doを入れた。 
(3年後に会社があるのか、という素朴な疑問があるのは言うまでもない) 続きを読む

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ボストン美術館展ということで(謎)、出かけてきた。 MFAについては、留学中は日本ウイングが工事中、2009年に行った時には浮世絵は日本に貸出中、とまあ、何かとついていないのだが、東京に来ている分には出かけておこうということに相成った。 世田谷美術館は砧公園の中というのは悪くないが、こちらの住んでいる辺りからはアクセスは宜しくない。渋谷での東急への乗り換えとかは…。避けようとしたら何だか面倒になったが、ともあれまあ着いた。 照明は暗めで、浮世絵が思ったほど多くなかったのが残念な気がしたが、まあ、大人の都合の結果なんだろう。 とりあえず人が多かった。MFAに比べるとスペースが厳しいこともあり、ゆったりと見るという感じにならないのが何とも仕方ない(ボストンまで行くのは遠いしねえ…直行便があっても)。 続きを読む

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