May 13, 2018

そのわけは?

一部呟いたことではあるが,メモをば。

概略,契約書の文言とビジネス実態との間に齟齬があるときに,実態に合わすべきという趣旨の話について,一流企業とかでも齟齬が見られる点を問題視する呟きを拝見した。

確かに,一般論としては,契約書の文言とビジネスの実態との間に齟齬があるのは好ましいことではない。そこで,通常は文言の方を実態に合うようにすべき,なのだろう。企業法務の担当者の立場からすれば,そういう風に考えるのが通常であろう。

しかしながら,齟齬が問題になるのは,契約書の文言に戻って解決すべき問題が生じたときである。裏を返せば,仮に何か問題が生じたとしても,契約書の文言に戻る以前に,当事者間の力関係で片が付くのであれば,そもそも契約書の文言の適否は問題とならない。一方当事者がそのような認識でいるのであれば(実態としてどうかという問題ではないことに注意),当該当事者にとっては,ことさらに実態と合わせなくても問題はないという見方も可能である。それどころか,その見方からすれば,当該当事者にとっては,実態に合わせるべく議論するのも,ややもすれば手間暇の無駄となりかねない。当該当事者が大企業であって,稟議だの決裁だのの手間がかかるとなればなおのこと。そこまでの手間をかけることで,双方当事者にかかるコストが膨大になることも想定される。そして,当該当事者にとっては,そのような手間をかけても,手間によって新しく得られる便益はないに等しいとなれば,効率化への要請が厳しい昨今では,そのような手間をかけることは内部的に許容されないということにもなりかねない。

つまり,そういう場合は,契約書の締結は,書面の存在が重要という意味でしかなく,内部統制等から生じるある種のアリバイ作りでしかないことになる。個人的にはそういう状態が好ましいとは思わないが,そういう事態と思われる状況に遭遇したことがないではない。

そういう認識が前提にある相手に対し,文言の修正を求めるとなると,そういう前提がない相手と対峙するのとは異なるアプローチが求められることになる。もっとも,そもそも,そういうことを言う相手とは取引しない,と言われる可能性もあるので,如何なるアプローチが有効なのか,個人的にはよくわからない。

また,これに類似していると感じる点として,仮に文言上権利として規定してあっても,特に当事者間の継続的取引関係が想定されている場合に,力関係の弱い側の権利行使が,他方当事者からの爾後の発注を受けられなくなる危険を生じさせ,それゆえに当該権利行使が事実上できないこともある,という場合も想定されるし,実際見聞きしたことがある。

一番最初の問題提起については,以上のようなことも踏まえて議論を考える必要があるとも感じるところ。文言を弄るだけの問題で済まないのが重要と感じる次第。


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dtk1970 at 09:11|PermalinkComments(0)契約法務 

May 10, 2018

はやさの意味

修習絡みのネタは迂闊に書きづらいし,時事ネタには反応しないのを旨としているので,購入した書籍類の紹介・そのうちの読んだものの感想のエントリが多くなりがちだが,某件については,色々感じるところがあったので,若干のメモを。

(以下については,業界によって事情が異なるところがあるかもしれないので,こちらの経験した範囲に基づく感想であることをあらかじめ断っておく)





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dtk1970 at 00:00|PermalinkComments(0)契約法務 

May 02, 2018

法学の誕生:近代日本にとって「法」とは何であったか / 内田 貴 (著)

著者が,某改正法案成立後,改正について沈黙を保っていた(一説には,某方面から箝口令が引かれていたという説もあったような)際に,基礎法分野で活動されているというような噂を聞いたけど,その成果なのか,こういう本が出た。きっと,某改正についての何らかの言い訳めいたものが書いてあるに違いないと邪推をしたので購入したのを,漸く一通り目を通したので,感想などをメモ。


書籍自体の内容としては,僕の理解できた限り,穂積兄弟(陳重,八束)に焦点をあてて,時代状況を踏まえて,如何にして日本において,法学が生まれたか,単なる学説継受の問題と言うよりは,学説継受を可能ならしめた背景について説明を試みたもの,という事になろうか。近代史の一定の知識がないとわかりにくそうなところはあるものの,文章自体は読みやすい。個人的には,興味のある時代の話なので,読んでいて面白かったのは事実。

で,先の邪推の件については,この種の事柄は,「あとがき」に記載があるだろうと,最初にあとがきから目を通したのだけど,学問的視点からの改正が受け入れられなかったと,いうようなことが書いてあった。それ以外の箇所においても,その種のルサンチマンが横溢していると読める箇所が散見された。まあ,穂積兄弟が時代の要請からそれぞれの法学を打ち立てた(兄弟間でも,それぞれの置かれた時代背景が異なっていて,その差異がもたらす学問へのアプローチの差異についての言及は興味深かった)のとは異なり,今回の改正の発端は,学者側の学問的視点による部分が大きかったようにも見えたのも事実。

とはいえ,学問的視点からの改正提案とはいっても,今回著者のやり方以外のアプローチの仕方もあったはずで,学問的視点からのアプローチ一般が否定されたというような読み方の出来る記載は,やや言いすぎなのではなかろうかとも感じた。要するに,受け入れられなかった内容の中に,やり方が異なれば通ったかもしれないのものもあったのではないか,とも感じるところであって,その辺りの峻別が出来ていない段階で,どうなんだろうという気がする。その辺りの批判的検証がないと,また別の文脈で同じような結果に終わると思うのだけど。まあ,そういうことを当の当事者たる著者に望むのは酷なことなのかもしれないから,下の世代の先生方に担っていただくべき課題なのかもしれない。

dtk1970 at 19:31|PermalinkComments(0)書籍 

TOEIC受けた(2018年4月)

まあ,そういうことで(謎)。

しばらく受けてなかったので受けてみた。
司法試験に合格する前くらいから,要するに某米系企業退職の前後から,英語に接する頻度が落ちていたので,どうなるかと思ったが,直前に,前回受けたのときと同じ本をざっと一周まわした程度で受験。
結果としては,一応最低限は確保,というところか。前回(2014年)のときより20点下がっているが,花粉症でリスニングで集中力が保てなかったということはあるし,そもそもこのくらいの差異は誤差という説もあるし…(言い訳)。

まあ,この手の試験が,僕にとっては,現時点では,モチベーションにならないことは痛感したので(加齢による気力の低下という説もある),別の手段で英語に関するモチベーションを確保しないといけないと感じた次第。



TOEIC



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dtk1970 at 00:01|PermalinkComments(0)英語学習関連 

April 29, 2018

某報告書について


某報告書を読んだ。昼休みにスマホで読んだが,スマホでそういうものを読むのに慣れていないので,読むだけで疲れた。

当初懸念していたほどにはアレではなかったが,?がいくつかあったのでメモ(下書きを書いてからupするまでに多少時間が経ってしまったが…)。


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dtk1970 at 14:12|PermalinkComments(2)法務その他 

April 26, 2018

最近の仕入れ(2018年4月下旬)

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第2クールが終わる頃に読む本なのかという意見もありそうな2冊。執行保全は,中野入門がどうも頭に入ってこないので,こちらを探したのだけど,改訂にかかっているらしく見つからず,やむなくAmazon経由で調達と相成った。もう片方は某件のために買ったが…(以下略)。

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dtk1970 at 00:35|PermalinkComments(0)書籍 

April 22, 2018

おそろしいビッグデータ 超類型化AI社会のリスク (朝日新書) /山本 龍彦 (著)

AI化社会のリスクを憲法との緊張関係において説明している,という感じの本。憲法の一定の知識が無意識的に前提とされている感じなので,その点は注意が必要かも。Facebookのデータ流出の騒ぎとかを見つつ読むと,指摘されているリスクの現実性がより認識しやすいのではなかろうか。

憲法,特に13条がAIによる類型化の弊害に対する最後の砦となるというのは,理論的には理解はできるものの,腑に落ちない点もある。

憲法が最後と砦となるとすると,寧ろ,憲法の議論に辿り着かないことのほうが重要なのではないか。憲法が倒されてしまったらどうするのか,何も身を護るものがない状態になるのは,いくらなんでも好ましくないのではないか。

他方で,憲法判断回避原則みたいなものがあることを考えると,結局,砦として存在しても実効的権利救済に憲法がどこまで寄与できるのか,疑問にも感じるところ。AIによる権利侵害の事実が一旦ネット上に拡散されると,その除去が困難と予想されるから,憲法論での議論にたどり着くまでのハードルをくぐるまでの間に実害が生じてしまい,結局,実効的な救済ができないのではないか。

上記の2点は,結局個人情報保護法など憲法典以外の個別法に基づく救済の道を確保する以外にないのだろう。その意味では,欧米の議論を参照する価値はあるのだろう(もちろん,彼我の差,特に,権利保護についての意識の差異などを踏まえずに猿真似をしてもかえって有害だろうけど)。

最後に記載のある,個人側の「個人主義」の強化,という辺りは,まあ,そうなるよね,とは思うけど,正直一旦ネット上に出した情報については,コントロール仕切れないと言わざるを得ないだろう。どういう風に扱われるか,仮に情報が開示されても,いちいち追いきれないし,開示された情報通りに扱われているのか,裏でなにか異なることをしていないかを確定的に確認するのは,個人レベルではおそらく不可能だろう。寧ろ情報をネット上に晒さない,ということが,個人レベルで最も簡便かつ確実な自衛策であり続けるのだろう。金銭の支出時に現金主義で行くことなど,不用意にネットに繋がる家電を家に入れないこともそのうちの一つになり得るだろう。

関連して感じたのは,最後の点は,個人情報以外についても同様のことが当てはまるのではないかということ。ネット上の情報としてアクセス可能にしてしまったものは,アクセスした相手がどういう風に使うか,100%確実に追いかけることはおそらく不可能だろう。それは利用規約に何かを書くとかいう話で対応できるのか疑問。となると,結局は,その種のサービスは使わないという選択肢以外は,ユーザー側としては取り得ないという結論になるのではないかろうか。


dtk1970 at 22:00|PermalinkComments(0)書籍 

April 11, 2018

刑事法廷弁護技術 / 高野 隆 (著, 編集), 河津 博史 (著, 編集)

某刑弁教官(声が高い)が,白表紙は古いからこちらを読めと言ったとか言わなかったとかいう話が某所から聞こえてきたので,買って読んでみた。現時点においても,読んでおいて損のない一冊であるとは感じるところ。

刑事弁護のベテランの先生方が書いているだけあって,個々の説明は,具体的で分かりやすい。設定された一つの事案に基づき,手続の流れに沿う形で,この場面ではこういうことを言う,という内容例があるので,個々の場面で何故これを言うべきなのか,こういう行動を取るべきなのか,ということは理解しやすかった(理解出来た気がするだけで,自分が実際にそういう行動ができるかはまた別の話だろうだけど)。

といいつつ,疑問または違和感を覚えた点もある。
  • 全体のノリが使命感に燃えたアジビラ風というか,このノリにはついていけない感じがした(なので,一旦読むのを中断した)。
  • 証拠周りのところで外国法,特に,母法とされるアメリカ法などへの言及があるのだけど,外国法での議論に基づく議論を日本の法廷でした場合の有効性がよく分からなかった。
  • 使命感に燃え,一生懸命弁護をするのを否定する気はないものの,弁護士としては,自分だけでできることに限りがあることも考えると,弁護過誤または懲戒請求を受ける危険への対応も居るのではないかという気もする。そういった観点からの対処,残念ながらこちらの弁論が奏功しなかった可能性が高いと判断した場合にどうするか,みたいなことは書かれていない。一生懸命やれば,後から懲戒請求はされないというような理解の仕方で良いのだろうか。最初から後ろ向きならやるなと言われそうだけど…。


dtk1970 at 00:39|PermalinkComments(0)書籍 | 修習

April 10, 2018

最近の仕入れ(2018年4月上旬)

てなわけで,半ば恒例化しつつあるエントリをば。

潮見不法行為は,またもや前半の改訂版を買ったのと,若干修習との関係で見たいところがあったので,買ってみた。通読はしないけど。 債権法改正がらみは一問一答を買わないとと思いつつ,読まないよなあと思って手が出ない。調べないといけない案件に出くわしていないので…(汗)。

某たかし君の本は,例の件の言い訳めいたことがきっと書いてあると思って買ったのだが,あとがきにそれらしき記載があって(以下略)

しらさぎ会のログは,面白い試みなので,支援の意味と,内容への興味とで手を出してみたが,すでに後悔している…(汗)。

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dtk1970 at 23:33|PermalinkComments(0)書籍 

April 07, 2018

花粉症の追加対策

こちらのエントリの追加。

今年は特に花粉症がひどい。
日常対策としては,先のエントリ記載のものに加えて,目を洗うものも追加した。

また,ここ数日はさらにひどくて,のどが痛いと思って耳鼻科に行ったら,鼻づまりで口呼吸になっているせいと診断された。アレジオンでは効かないのではないかということ。
なので,鼻通りをよくする薬の他に次のものを処方された。
  • セフジトレンピボキシル錠100mg(殺菌・感染症治療)
  • ベボタスチンベシル酸塩錠10mg(一時的にアレジオンと置き換えで,とのこと)
  • カロナール錠300(痛いときのみ)
  • うがい薬(アズノール)



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dtk1970 at 13:23|PermalinkComments(0)健康・病気 

April 06, 2018

難しい依頼者と出会った法律家へ -パーソナリティ障害の理解と支援/2018/3/7 岡田 裕子 (編集)

TL上,弁護士の先生方の評判は見たものの,修習生の身分で読んでもなあ,と思っていたところ,パブリック系の事務所で弁護修習をしている同じクラスの方からも勧められたので購入して読んでみた。

弁護士に限らず,士業でも,依頼者は様々だし,その中には,ちょっと対応に困る方というのもいることは想像に難くないところ。こちらの今までの体験の範囲内でも,訴訟の相手方の個人が,代理人を振り回しているのが見て取れることもあったし。 そういう状況でどのように振る舞うべきか,特に,依頼者にパーソナリティ障害がある場合に,どうすべきか,を第二部でケーススタディで解説している。やや,後知恵じみたコメントが気になったが,指摘自体は納得できるものであった。頭から順に読んだけど,冒頭の総論は,前提知識がないと分かりづらいのでまずはそこから読むのが分かりやすいかも知れない。最後にまとめ的な記載が精神科医の方がされているのも,その手前を一通り読んだ後だと分かりやすい。 この種の問題の存在自体を認知していたとしても,弁護士として,そのような問題のある依頼者にどのよう対応すべきか,という話に落とし込む形で,弁護士と臨床心理士双方の経験のある方が書いた本というのは,他にないと思うので,有用だと思う。少なくとも問題の所在と対応の方向性を把握できているだけでも,精神的な余裕が出来ると思うから。弁護士さん,その他の士業だけでなく,企業法務の担当者にとっても同様に有用だろう。依頼者ではないとしても,相手方という形でこの種の問題を抱えた方と対峙することは考えられるから。


有用と思う反面,気になった点が2つほど。
1つ目は,この問題がクローズアップされるようになった背景に弁護士増員があるとしている点。以前から問題はあったのではないかと思うけど,寧ろパーソナリティ障害と名前がついたことにより,取り上げて議論がしやすくなったことが背景にあるのではないかと思う。 2つ目は,すでにTL上もコメントが出ていたが,対処法を身につけてビジネス拡大を,みたいなのは,きっと無理がある。対処法があっても,正直対処する側には手間暇のかかる話なので,そう簡単にはいかないだろうと思う。

dtk1970 at 08:20|PermalinkComments(0)書籍 | 修習

March 31, 2018

最近の仕入れ(2018年3月末)

upし忘れたので,バックデートで失礼。

白石先生の講義は,以前のものよりスリム化しているようだが,まえがきによれば事例集と体系書との振り分けの成果らしい。司法試験以来,独禁法に殆ど触れておらず,リハビリがてら買ってみた次第。事例集とかも読みたいが,どうなることやら。

行政学の本は,昨今の諸々を見て買ってみようと思い立ったもの。行政学自体は学部以来のことなので,約四半世紀ぶりか。

某英語試験も5年弱受けていないし…

最後の一冊はTL上でも話題だし,他の修習生で読まれている方が居たこともあり購入してみた。修習生の目で見ても,依頼者には色々な方がおられるので,こういう知見も重要と感じることはある。

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dtk1970 at 23:30|PermalinkComments(0)書籍 

March 25, 2018

さくらさくら

ここ数年花見も落ち着いてできる心境でなかったわけだけど,漸く,落ち着いてさくらを見られる感じになった。もっとも,花粉症のせいで,実際のところは,鼻水・くしゃみなどのせいで,おちおち見ていられないのだが…(汗)。

というわけで(謎),某所(一応撮影場所は書かないでおく)で取ったさくらを2枚。さくらは撮るのが難しいとつくづく思う。


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dtk1970 at 14:11|PermalinkComments(0)写真 

March 24, 2018

先を見通す捜査弁護術 / 服部 啓一郎 (著),‎ 深澤 諭史 (著),‎ 淺井 健人 (著),‎ 髙木 小太郎 (著),‎ 後藤 晃輔 (著),‎ 菱沼 秀樹(著)

仕入れたものが積読になりがちなところ,珍しく(汗),早め(本人比)に読み終わったので感想などをメモ。まあ,こういう本を読むべきクールに居るうちに読んでおくに越したことはないわけで…(汗)。

研修所の教官になるような大御所クラスではなく,比較的若手の世代で,かつ,経験豊富な実務家の先生方が,捜査段階での弁護の実務的な諸々の事柄について書かれたもの。

こちらのような実務家以前の修習生が読んでも,こちらの経験不足故にイメージのしにくい部分は残るものの,捜査弁護の実際について,如何にもありそうな事柄について,丁寧に解説してくれているので,内容自体興味深いし,刑事弁護の基礎知識の次に読むと,捜査弁護についての理解が深まる感じがした。まあ,ほぼゼロからのスタートで理解が深まっただけ,という話ではあるが…。この本の真価を実感できるのはこれから後のことなのだろう。


僭越ながら,特に良いと,こちらが感じたのは次の諸点。
  • 要所要所で,関係各所に出すべき書類の例がついているところ。こういう時点ではこういう行動をこういう相手に対してするということがイメージしやすかった。
  • 手続に要する時間等について,ある程度の相場観,のようなものを示そうとされているところ。事案を見ないとわからないところが残るのは間違いないし,それ故に確定的なことは言うべきではないのだけど,他方で,先行きが見えないと,何をどうするということについての見通しもしにくいだろうから,こういう形で示していただけるだけでも有用なのだろうと思う。
  • 捜査を受ける以前での,自首をするかどうかについても書かれているのは興味深かった。自首のメリット・デメリットなんて意識すらしたことがなかったので(汗)。




dtk1970 at 11:39|PermalinkComments(0)書籍 | 修習

March 21, 2018

最近の仕入れ(2018年3月中旬)

半定期エントリ(謎)。

こういうものを読むべきクールにいるということで。

赤っぽいカバーの方は,某教官(声が高い)が,古くなっている白表紙よりこっちを読めと言ったという話が聞こえてきたので,買ってみたが,文体が何だか性に合わず,放置気味。白っぽいカバーの方も,読んでいる途中だが,実務的な話が興味深い。先に感想を書いた「基礎知識」を読んだ後なので,話にも何とかついて行ける感じ。

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dtk1970 at 16:06|PermalinkComments(0)書籍 | 修習

March 19, 2018

刑事弁護の基礎知識/岡 慎一 (著),‎ 神山 啓史 (著)

今度は修習生モードで,読んだ本の感想を手短にメモ。修習同期に勧められて読んだのだが,一口でいうと,刑事弁護実務関係の本で最初に読むべき一冊として推奨,というところ。

司法試験合格までに,刑事弁護関係では,刑事弁護ビギナーズ(ver.2)などを使っていて,ビギナーズも,書式とかまで載っていて,手元に置いて,必要に応じて紐解くべき良い本だとは思う。でも,実務1年目とかの方向けに,一通り何でも書いてある・載っているという本であり,読みこなすためには一定の知識があったほうが良さそうで,その知識を備える上には,この本を先に読んだほうが良いという気がした。色々細かい話(それはそれで実務で関係があるときには重要なはずだが)に入る前の基礎的なところに重点をおいて書かれている感じで,細かい話は,基礎を踏まえた上で読むべきだろうから,メリハリという意味で,この本の方を先に読むべきと感じた次第。

個人的によかったと思う点をメモしておく。
  • ケースセオリーや尋問の例が複数あったのが有用で,それらをまとめて読んでみることで,ケースセオリーや尋問のイメージがつかめた気がした。
  • 弁護活動の限界についても記載があるのがよかった。時に難しい判断を迫られることがあると思われるので,その際に考える材料として有用と感じた(ホントにそうなのかは今後検証されることになろうが)。


dtk1970 at 00:31|PermalinkComments(0)書籍 | 修習

March 17, 2018

現役法務と顧問弁護士が書いた 契約実務ハンドブック / 長瀨 佑志 (著),‎ 長瀨 威志 (著)

ご縁があって出版社の某氏からいただいたもののうちの一冊の感想をば。修習生モードに頭がなっているので,たまには企業法務モードに切り替えて,読んでみて気づいたことを書いてみる(といいつつ,書いてからupするまでに時間が空いてしまった…)。

債権法改正も視野に入れつつ,今時の契約法務周りの実務を幅広に鳥瞰する本という感じの本。契約準備,契約交渉,ドラフティング,トラブル発生,解決方法(解決方法で執行・保全まで触れているのは有用という気がした),という時間軸,及び,売買契約,金銭消費貸借契約,不動産売買・賃貸借契約,ソフトウエア開発委託契約(業務委託契約),労働契約という類型別,にそって,契約書の雛形及び周辺的な事柄について実務的な点を整理,解説している。目次部分にマトリクスでこれらの項目が整理されているので,一覧性があって,検索もし易い。

また,それぞれのセクションごとに法務担当者と外部弁護士との役割の差異についての記載があったり,企業側が弁護士事務所とどのように関わっていくかという点についての記載もあり,後者については相談メモや意見書の例もあるところは,特徴的といえるかもしれない。

そんなこんなを考えると,契約法務(機関法務あたりと対地する感じか)の担当者の最初の一冊としては適当なのではないかと感じるところ。特にリスクについて,取ってはいけないリスクと,取った上でコントロールするリスクとを明確に区別して論じているのは,むやみにリスク回避的になるのを戒める意味でもよいと思われる。

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dtk1970 at 00:10|PermalinkComments(0)書籍 | 契約法務

March 11, 2018

7年

7年たったから何だという気がする。
とりあえず,こちらにできることは,何もない気がするけど,寄付だけはほそぼそと続けているし,それだけはこれからも,と思っている。

声高に何かを言いたいような気もするが,この日だけそういうのを言うのも違うという気もする。なので,静かに手を合わせるのみ。



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dtk1970 at 23:37|PermalinkComments(0)雑記・雑感 

March 04, 2018

最近の仕入れ(2018年3月上旬)

回を追うごとに仕入れ量が減っているのは,積ん読が解消しないからです(汗)。

「日本語の作文技術」は,高校生の頃に読んだ記憶があるのだが,実際に文章を書くのに参照したことはないので,手元に置いて使ってみようかと思い立った次第。

山本龍彦教授の本は,本屋で衝動買い。ビッグデータ対プライバシー,ということなんだろう。

刑事弁護の本は,修習生には良いという評判なので買ってみたもの。

移動中に音楽を聴くためのイヤホンについて,iPadにDLした音源を聴くのにイヤホンをつなぐのも面倒になってきたので,ワイヤレスにしようと思って,ワイヤレスのイヤホンを買おうかと思ったが,おもったよりも高かったことなどから,手持ちのイヤホンと繋いで同等の機能を現出するものを購入した。さてどうなるやら。


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dtk1970 at 22:17|PermalinkComments(0)書籍 

March 01, 2018

体調についてのメモ(2018/3/1)

久方ぶりにメモ。

  • 花粉症の季節。例によって処方薬のアレジオン(飲み薬)・リボスチン(点眼)・アラミスト(点鼻薬)と、それから、花粉の侵入をふせぐアレルシャット2種類(鼻に塗るものと顔全体にスプレーするもの)という組み合わせで何とかしているところ。
  • 修習(第1クールが終わった)でPCとか資料を毎日持ち歩いているせいで,腰が痛い(汗)。
  • 運動は,ジムのプールで泳ぐと鼻炎がひどくなるのと腰がいたいのとで,プールで水中を歩くだけという感じ。何もしないよりマシという程度かもしれない。


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dtk1970 at 00:29|PermalinkComments(0)健康・病気 

February 18, 2018

新・国際売買契約ハンドブック / 住友商事株式会社法務部 (編集),‎ 三井物産株式会社法務部 (編集),‎ 三菱商事株式会社法務部(編集)

約四半世紀の時を超え,名著と評判の高かった書籍の新版が出た。一通り目を通してみたので感想などをメモしてみる。財閥系総合商社3社の法務部の方々が集って作ったものの新版であり,創業商社というだけでひれ伏したりしないものの,新刊予告を発見した時点で,前著は読んだことがなかったものの,期待はしていたので,書店で見つけてその時点で捕獲,もとい,確保した。結論からいえば,国境を越えて物の売買をする契約を取り扱うのであれば,座右において,適宜紐解くに値する本ではあるかと思う。

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dtk1970 at 10:42|PermalinkComments(0)契約法務 | 書籍

February 17, 2018

ライブ講義弁護士実務の最前線Vol.1 /東京弁護士会法友全期会 (著)

至誠堂書店のMLか呟きかで見て,衝動買いして,読んだので感想をメモ。

若手の弁護士さん向けに,最先端の実務について,短期間で学習してもらえるように,というコンセプトでまとめるもののようなので,いずれについても,一定の知識は前提としつつも,読みやすくまとめられていると感じた。 通勤途中に読むのもこれであれば苦にならないだろう。


第1講は,亀石先生のGPS訴訟の件。理論的なことというよりも,弁護士側の活動状況についての話なのだが,活動経緯等がコンパクトにまとめられている。また,弁護団の編成の仕方についてのコメントのうち,チームの作り方とか,刑事弁護専門の先生でない先生に入ってもらった理由,入ってもらった場合の配慮の仕方,それから,リーダーとして何をすべきかという当たりのコメントが興味深かった。

第2講は,竹花先生のメンタルヘルス×労働審判への対応,ということで,メンタルヘルス事案への対処の仕方と,問題が労働審判の場に持ち込まれた場合の実務的な対応策についての解説。平時の対応と有事の労働審判での対応について,それぞれの段階ごとに,実務的な点に至るまで解説がされていて,実務的な対処の部分については,なるほどと思うことが多く,得るものが多いと感じた。特に,前者については就業規則上の必要な手当の仕方の例があるところ,後者については,和解条項での交渉の余地についての考え方,が有用と感じた。

第3講は,深山先生による会社法H26改正と最近のガバナンス回りの議論状況のまとめ。これまたコンパクトに纏まっていて,読みやすい。株式保有要件との関係で多重代表訴訟は,中小企業でしか起こらないのではないかというご指摘は,そうなのかな?と思ったけど,このあたりは,まだよくわからないのかもしれない。

第4講は,伊藤雅浩先生のシステム開発紛争の取扱いについて。これまた,簡潔に要点がまとめられていて,よいと感じた。関連判例のまとめがポイントを端的に抜き出されているのは,さすが,というところなのだろう。個人的にはイントロで語られる自己紹介のところが興味深かった。

dtk1970 at 11:01|PermalinkComments(0)書籍 

February 14, 2018

最近の仕入れ(2018年2月半ば)

IMG_0010 こういうのシリーズ化してもいいかもしれない,と思って,こりずに写真を貼ってみる。 書籍については,黒い本以外はそれぞれ特定の用事があって(あると思われたので)買ってみた。さてどうなるか。黒い本は,昨夜ツイッターで出ていたので,買ってみた。冒頭の亀石先生のお話だけでも買った価値はあったかな,と感じているところ。 CDは,前回買おうと思っていた,Sing like talkingの新譜。さてさてどうなっているやら。

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dtk1970 at 23:44|PermalinkComments(0)書籍 | 読む聴く見る

February 12, 2018

もろもろ変更

備忘のためのメモ。

  • 「仕入れ」のエントリにも書いたけど,シンガポールからの帰国以来のPHS使用に別れを告げ,SoftbankでiPhone7にした。PHSのほうが通話品質はよいというのは変わらないものの,PHS自体,その存在が時間の問題になっていると思われたため,手元にあった端末が使用に問題はないものの,角の部品が欠けるなどしていて,修理または端末の更新の頃合いというところで,遺憾ながら見切りを付けた次第。電話番号自体は変更したくなかったので,Softbankで回線契約ということにした。機種をiPhone7にしたのは,特に端末についての要求がなかったから(強いていえば*HK対策でワンセグがついていないことくらい)というだけ。通話以外に使うのは,SNSとメールくらいなので,正直今の端末の性能であれば,とやかく言う気がしなかったから。使ってみて今のところ特に問題は感じていない。
  • 併せて,家のネット回線もSoftbankでの回線に一本化した。Softbankがコケたら大丈夫なのかという気もしたが,iPad用に持っているモバイルルーターがUQMobileなので,まあ,それで対応できるだろうという判断。こちらも概ね円滑に切り替えが済んだ。
  • この種の事柄は,以前であれば,もっと重大事というところだったが,それほど大騒ぎせずに,比較的淡々と済んだので,隔世の感を感じた次第。


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プレップ労働法 第5版 (プレップシリーズ) /森戸 英幸 (著)

先のエントリに続いて,仕入れた本の感想のメモ。

実務に出るとすぐに直面することが予想されることもあって,労働法と倒産法は修習中に,最低限の手がかりを自分の中に築いて置かないと,という問題意識もあり,知識の更新も兼ねて,2版,3版と読んだこの本を。まあ,この一冊だけでは不足なので,もうちょっと何かをする必要があるけど。

5版を重ねても,(少なくとも)見た目上は,それほど肥大化もせず,読みやすさ,とっつきやすさも変わらないので,広大な労働法の分野に足を踏み入れる際の最初の一冊としては,引き続き有用だろうと思う。細かく仕込まれているネタに笑わされるのも相変わらずだし(もっとも,そろそろ風化しているのではないかと思われるネタもあるので,次の改訂では,そのあたりの更新も必要かもしれない)。

今までは気にならなかったものの,今回始めて疑問に思った点を一点メモしておく(単にこちらの不勉強ゆえのことかもしれないが…)。

労働法分野における,通達とかの重要性,役目とかについても一言言及があってもよかったのではないかという点が気になった。まあ,通達なので,外部的な拘束力はないはずだが,ある意味行政の規制の及ぶ分野で,行政庁による規制行為には及ぶわけだし,解釈例規についても,外部にも事実上その効力が及ぶものであるわけで,しかもそのあたりについても言及があるわけだから,何故そういう話になるのかについても何らかの説明があったほうが良かったのではないかと感じた次第。


dtk1970 at 12:56|PermalinkComments(0)書籍 | 労務関係

February 11, 2018

裁判の原点:社会を動かす法学入門 /大屋雄裕

先日仕入れた諸々の書籍の中からこの一冊を読んだので感想などをメモ  。

ネット上でのご発言を折に触れて拝見している大屋先生の本ということで,本屋で衝動買いしたもの。法哲学の目からみて,裁判というのは,何ができて何ができないと予定されている制度なのか,そして,その予定されている部分と現実との間での齟齬はどのように理解すべきか,というあたりを素描というか概観したという感じがした本。 もっとも,冷静な視点で分析をしているのみで,現下問題と理解されている現象に対しての処方箋めいたものは明示的には示されていない感じなので,そういうものを期待して読むべき本ではないのだろう。別にだから何だという話ではあるけれど。

某所で,地に足の着いた感じがするという趣旨のコメントをされていたのを見た記憶があるが,確かにそんな感じがする。無駄に衒学的でもないし,世上よく目にするような裁判例・時事ネタ等を使って,実定法の知識も交えて論じてくれているので,空中戦をしている感じがしないのは,よいと思った。 一般向けの色合いの強い本(それはそれで大事…でもなんで大屋先生がこの手の本を書いたのかは謎)だし,紙幅の制限もあるので,個別の論証については,疑問の残るところもあった。一例としては,日本での司法消極主義の傾向の指摘に対して,積極主義的な事例をいくつか上げられているけれども,個別の事例をいくつ挙げたところで,全体的な傾向についての議論とは十分噛み合わないのではないかと感じた次第。

ともあれ,日本の裁判という制度についての理解を深める意味では,読んでおいて損はないという気がした。

dtk1970 at 16:34|PermalinkComments(0)書籍 | 法務その他

February 03, 2018

今週の仕入れ

このネタ一度やってみたかったので(謎)。

PHSでどこまで行けるか,というところを頑張りたかったが,さすがにいくつか細かい不具合が出たのと,移行するなら諸々の時間のある今のほうが良いだろうという判断で,今更ながらsoftbank経由でiPhone7にし,併せて保護フィルム等も購入。ついでに,自宅のネット環境も一部変更(実際の変更は入れ替える機器があるので,それが来てからとなる)。仕組みが複雑怪奇で,訳がわからなかった。

それとは別に山達氏のSSB特集の雑誌とか,いくつか法律書も入手。要件事実入門は,試験合格時に諸々処分した際に処分してしまったのだが,やはり手元に欲しくなったので,再度購入。プレップ労働法と個人情報の知識は,旧版を処分したのと知識のupdateとのため購入。執行保全は,白表紙だけだとどうも頭に入らないので購入。某商社の方々の本は,殆ど伝説化していた本のupdateで内容に期待。もう一冊は衝動買い。ツイッターで拝見する著者の様子から,衝動買いしたけどどうだろうか。

CDについては,他のものを購入するつもりだったが,なく,bootleg?を購入。TOTOの方は演奏は勢いにあってよいが,音質は?バランスも?だし。まあ,実にbootっぽい。Beatlesの方は追って聴いてみよう。
 IMG_0735

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dtk1970 at 19:28|PermalinkComments(0)書籍 | 読む聴く見る

January 28, 2018

分かりやすい公用文の書き方 改訂版 /礒崎 陽輔 (著)

別に役所(P/J含め)に就職しようとか考えているわけではないが,起案で文章を書く時に参考になりそうなので,一通り目を通してみた。著者は,以前,政治家として物議を醸したことがあったが,この本は政治家転身前に官僚の立場で書いたものなので,当該問題とは関係なく読むべきだろう。

表題のとおり,公用文をいかにわかりやすく書くかという観点から,公用文独自のルールをまとめたもの。ルールの中には,漢字の使用範囲(常用漢字表)も含まれる。ルールといっても,根拠があるものから,単に慣例的なものまであるが,この本自体にある程度権威が認められるようなので,迷ったらこの本の記載にしたがっておけば良いということになるのだろう。

民間人(という言い方がいいのか不明だけど,要するに役人でない人)の立場からすれば,所詮お役所ルールでしかないので,従う必要は必ずしもない。しかし,弁護士,修習生または企業法務担当者など,役人の方々を読み手として想定すべき文書を作成する場合には,特段の事情がないときには,それらの方々への読みやすさを向上させる意味で,これに依ることも一案だろう。もちろん,中にある記載の中には,汎用的な文書の書き方のルールもあるので,それに従うことで,文章自体が誰にとっても分かりやすいものになるという利点もあると思われる。 民間人でも参考になると思われる記載としては,僕の見る限り,例えば,次のような箇所があった。
  • 主語と述語の一致
  • 項目番号の付け方(これについては,司法試験受験時に,この形で答案を書くようにしていたので,個人的には新しいものではないが)
  • 名詞の限定列挙・非限定列挙のルール
  • 「その他」「その他の」の使い分け(個人的には,本書の記載でようやく違いをはっきり認識できた)
  • 外来語の表記(日本語での代替的表記の記載が興味深かかった)
  • 差別用語・不快用語(代替的な用語の記載が興味深かった)
いずれにしても,読むだけでなく,折に触れて参照しながら,文章を書くことで,記載のルールに慣れていき,文章の分かりやすさを向上させることが重要なのは間違いない。

dtk1970 at 13:01|PermalinkComments(0)書籍 | 修習

January 14, 2018

BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2018年2月号 [雑誌]

今更ながら,恒例のBLJのブックガイドの感想などを備忘のためにメモ。

安定の座談会についても,他の記事の皆さんにしても,よく読んでるなあ,と実感。こちらが修習関係の本で手一杯に近い状態(その前数年は受験準備で手一杯だった)なので,余計にそう感じる。読みたい本はあれど手が回らないので,羨ましくもある。やらないといけないことが多い割に進まずに焦るばかり…。

個別の筆者の記事についても,個人的には,柴田先生の将来への見立てが,印象に残った。ご指摘の見立てには,そうなんだろうな,と思う。業界史という意味では,弘文堂の数々の基本書で名前の出て来るK川さんのオーラルヒストリーをどこかでやってくれないかと思っているのだが…。


dtk1970 at 10:38|PermalinkComments(0)雑誌 

January 08, 2018

六法について

年が明けて,いよいよ実務修習が始まるわけだけど,修習で使う六法についてメモ。新年最初のエントリがこういうものというのも何だかなあという気がしたが…。

二回試験との関係では,試験時に貸与?される六法が何故かデイリー六法なので,それに慣れておくべしという話を70期の方から聞いた。そこで,平成30年版六法としては,まずデイリーを購入して,導入はそれともともと手元にあった平成29年版判例六法(有斐閣)で乗り切った。もともと司法試験受験準備にはポケット六法と司法試験用六法を併用する(仕事では判例六法)形だったが,デイリー六法は活字組みとかが異なり,違和感がまだ残っているところ。

実務修習の中での講義の予習とかで,保全執行の規則レベルになると,これらでは載っておらず,紙の六法で引けるようにしたかったので,結局判例六法Professionalを買った。模範六法も,初職で毎年支給されていたときに使っていたが,あのビニールの表紙が他の紙に貼り付いて難儀したことがあるので,選択の対象にならない。

二冊組はかさばるのだが,このレベルでないと対応できないので,仕方がない。アプリとかも悪くないのかもしれないが,肝心な時にバッテリーが切れたりする危険が残るので,紙のものが必要と判断した次第(修習所とかでは,電源を取らせてくれないので…まあ,人数がいるところなので仕方がないのだろうが…)。


dtk1970 at 23:29|PermalinkComments(0)修習 

January 01, 2018

このblogについて/ご挨拶他(2017年1月1日現在)->別エントリで改訂しました。

ご覧いただきありがとうございます。別のところからこちらに引っ越してきました。長いのが最初にあると邪魔なので、お手数ですが詳細は「続き」にてご覧ください。どうぞ宜しくお願い致します。

コメント等いただく際には「続き」で書いた部分も含め、事前にお目通しいただけると幸甚です。簡単にいえば、内容無保証、ご利用は自己責任で、記載はすべて個人としてのもの、コメントは承認制、という辺りが重要点と考えています。 (昨年書いたものから微修正をしました→2015.1.1、2016.1.1、及び2017.1.1に微修正:微修正なのでエントリを新しくすることはない)

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December 31, 2017

2017年を振り返って

この種のエントリを書くこと自体,いつ以来?という話だったりするわけだが。

今年最大の出来事は,司法試験合格及び修習生になったこと(セットで考えて良いだろう)なわけで,これに向けてここ数年動いてきて,万事ままならない状態だった次第。その過程でお世話になった方々,ご迷惑をおかけした方々には,改めて心より御礼・お詫び申し上げます。

そんなこんなを脇におけば,ネット上を含め,世上のあれこれを見ても,違和感を感じることも多く,これに対して,異議を唱える*,または,少なくとも自分は与しない旨の意思表示をすることの重要性を感じるところ。やったもの勝ちでドヤ顔されるのに対して,割を食って泣き寝入りするだけではよろしくない。ある意味ロクデモナイとしか言いようがないが,やむを得ないのだろう。

来年に向けての目標は,シンプルで,無事に二回試験を乗り切るのと就職先(!)を見つけること,これに尽きる。後者については,事務所希望ではあるが,トシを考えるとそう簡単でもないのが難しい。いずれについても,焦らず弛まず前を向いて歩いていくしかないというのだけは確かだが。

このblogについても,少なくとも修習生の間は,何らかの形で継続する予定。読者諸兄におかれては,オンライン・オフラインとも,引き続きご贔屓にしていただければ幸甚です。続きを読む

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dtk1970 at 23:30|PermalinkComments(0)雑記・雑感 

導入修習の感想その他

導入の反省と言うか感想のようなものをメモ。

訳がわからんというのが,正直な導入修習の感想。こちらの勉強不足ゆえのことかもしれないが,泳ぎ方も教えずにいきなりプールに落とすという印象。まあ,起案(答案のようなものを書くこと)は採点とかしないから,実害は生じないということなんだろうけど。起案をしたけど,まともに書けずに凹むだけで終わったわけで,さてどうするかというところ。優秀層(既に大手に内定している等)とくらべても出来の悪さが如実に出てたし(汗)。

とりあえず実務修習の最初のクールに向け,この冬休みは,まず「事例で考える」と「ステップアップ事実認定」を一読したうえで,大島本の発展編を読んでいるところ(基礎編は一度読んだ)。

後に続く人?のためにメモをしておくと,まず,5月の試験から修習に入るまでの間に,民法・刑法・両訴訟法については,しっかり復習というか,自分の理解を向上させることが重要と感じた(汗)。実体法については,復習している時間を取りにくいものの,前提になっているのが間違いないから,足らないところは補う時間をとるべき。合格時に真ん中より下だったら,発表後修習開始までの間にテコ入れをしたほうが良いのではないか。知識面では受験時がピークで,後は忘れる一方なのだから。

次に,民事の要件事実と事実認定という面では,新問題研究と大島本2冊と先に挙げた2冊(2冊の内では,まずは「事例で」だけど)をしっかり学んで置くのが良いと思われた。僕は合格発表の頃までに,ある70期修習生の方からのアドバイスで,新問題研究の,言い分だけ見て,事実摘示を書いてみるというのをやったけど,ボロボロだったから,ある程度きちんと書けるようにしておくのは,修習でも有用なうえ,もう一度受験となったときにも有用だと思う。

刑事については,我らが(?)山中先生のところに出ている検察終局処分起案の考え方を読んでおくと良いと思う。手続面では白表紙でも配られる,プラクティス刑事裁判も見ておくと良いと思う。後者については,裁判員裁判についての理解を深めるうえでは,受験でも有用だろう。

白表紙が来るまでは上記のとおりとして,来てからは,事前課題をやるのが第一としても,次のものは,修習開始前までに最低限目を通しておくべきかと感じた(実際そうした:その判断に際しては,こちらの70期の方のエントリを参考にさせていただいた)。
  • 民事裁判:事例で考える事実認定,事実摘示記載例集
  • 検察:検察終局処分起案の考え方
  • 刑事裁判:刑事事実認定ガイド,プラクティス刑事裁判
加えて,民事弁護の手引と刑事弁護の手引は読んでおいたほうがよさそうだったが,そこまで手が回らなかった。未だに読めていないが,民事弁護における立証活動と併せ,修習中に一度目を通しておく予定。






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dtk1970 at 11:32|PermalinkComments(0)修習 

December 30, 2017

企業法務と司法試験ー一個人としての感想

個人ごとの置かれている状況による差異が非常に大きいと思いつつも,企業での法務の経験が,司法試験を受けるうえで,どの程度役に立ったのか,という点についての,現時点での僕の感想ということでメモ。所詮一個人の感想ですからね…(汗)。






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December 25, 2017

手続周りのメモー修習関連

導入修習が終わったわけですが,それはさておき,ここまでのところの修習手続関連について,感想と備忘も兼ねてメモ。
#何回か加筆などしている。
  • 何はともあれ申込のための手続が面倒だった。合格後1週間以内に申込をしないといけない。その割に?申込に必要な書類は多い(最高裁のサイトに,その時期に,指示書類へのリンクが出るのでそれを参照)ので集めるのが大変。僕のようにUSの学校を出た人間は,合格してから集めているとおそらく間に合わない。もちろん追完も可能だが,面倒なので,合格前に手配をしておくほうがいい。僕は仕方がないので発表前に手配をした。合格後に指示を見たら,発行時期について,3ヶ月以内というような要求までは付いていなかったので,一度集めておけば合格時期が遅れても使いまわし可能だった(2018以後変更の可能性もあるので,確認が必要だが…)。
  • 地味に面倒なのが,成年後見登記などをしていないことの証明書。東京だと九段の法務局に行って取ることになる。合格発表翌日だと,その手の人?がいっぱいいる。
  • 健康診断の結果については,所定の用紙に結果記入が必要。「健康診断 即日」とか入れて検索すると対応可能な診断所が出るので,そこに頼めば済む。
  • 健康保険については,関係書類を見る限り,全員,国民健康保険強制のようにも見えたが,聞いたところ,そうとは限らないとのこと。勤務先を退職して修習に行く場合,前職での健康保険の任意継続でも可能とのことだった(なのでそうしている)。
  • いわゆる白表紙はホントにダンボール一箱来た。それと同時に事前課題その他も来た。その中にも提出を要する書類が入っているし,そこで,修習地,クラスなどの通知も来る。
  • PCでメモを取ることが多いが,使用申請が必要。僕はWindows 7端末だったが,SP1が当たってないとダメ,という連絡が来て,当たっている旨上申した(この辺は年ごとに規制が変わっている可能性もあるので,都度確認が必要そう)。
  • NY州弁護士資格との関係では,問い合わせをして,諸々話をしたところ,専念する旨一筆をという話だったので,専念する旨上申したところそれで済んだ。
  • 合格後修習開始までの間に就職活動などで名刺があると便利。予備校の懇親会等で連絡先等の交換に使う。修習生(予定)という肩書で一応作った。プリンターとかで作るのでも良いので,何らかの名刺があると良いと思う。
  • 予備校の採点バイト等を継続する場合,兼業申請をすることになるが,許可申請の可否は導入修習初日に正式に書類が来るけど,急ぎであれば研修所に電話で訊くと教えてくれることもある。
  • 修習生間の連絡にはメーリングリスト(教官も入る)とLINEが併用され,飲み会とかは後者がメイン。LINEのグループも各種乱立?するので,管理が面倒だが,人数が多く,かつ,20代とかが多いとこういう事にならざるをえないのだろう。なので,LINEが使える環境の整備は重要。こちらはiPadにモバイルルーターで対応していたが,ルーターが和光の教室でwifiの電波を取らなかったので,やや不便だった。
  • 修習申込だけではなく,修習全般については,山中弁護士のサイトはとても有益。それにしても一体山中先生は何故このように情報を集めているのだろう。感謝しつつも疑問。
  • 修習全般について,同じく有用そうなのは,次の伊藤たける先生他の次の本。
dtk1970 at 17:12|PermalinkComments(0)修習 

December 18, 2017

裁判官! 当職そこが知りたかったのです。 -民事訴訟がはかどる本- /岡口 基一 (著),‎ 中村 真 (著)

ブリーフ裁判官とブロガー弁護士さん(という言い方がいいのかな?)との民事訴訟に関する対談本。ブリーフ裁判官さんが研修所的に受けが良くないようにも見えたので,研修所の本屋で購入可能なのかなと思ったけど,購入自体は問題なくできた。

一修習生の立場では,正直,書かれている内容の妙味みたいなものがどこまでわかったか定かではないものの,ブリーフ裁判官かどうかはともかく,東京高裁の裁判官が率直に民事訴訟の実務について,弁護士さんの質問に答えているというのは,それ自体そうそうあることではないのではないかと思うし,そのことだけからも実務家の先生方にとっては読む価値があるのではないだろうか。企業の法務の担当者としても,訴訟対応を弁護士さんにお願いする時の視点を得る上でも有用だろうと感じた。

個人的に印象に残った点をいくつかメモしておく。
  • ブリーフ判事の和解率の高さとそのコツについての記載。判決についての心証開示の使い方とか,なるほど,と思うところだったし,和解率が高いからこそ,判決を書かなくても良い分,書籍執筆とかに時間が振り向けられるのかもしれない。
  • 原告にとって訴状段階で如何に裁判所の心証をこちらに有利にするか,という点の指摘は,興味深かった。同趣旨のことは修習でも指摘があったけど,確かに,被告側の反論を受けることなく好き放題に裁判所にインプットできる時期なんだから,その時期を如何に有利に使うかが,重要でないはずがない。
  • 控訴の趣旨は,大概間違っているという指摘,とあるべき内容についての説明も興味深かった。


dtk1970 at 00:00|PermalinkComments(0)書籍 | 紛争対応

December 17, 2017

リアクション芸人風のポエムのようなもの,その2(謎)ーその先はどこへ?

でもって,時間があいたけど,リアクション芸人風の何かの続き。前のエントリでのコメント欄での,はっしーさんと経文緯武先輩とのやり取りにつき,某杉先生がご紹介いただいたこともあって,エントリが多くあって,びっくりしましたが…。

先般のこちらのエントリに対して,ざっくりいうと,じゃあ何をどう勉強するんだよ?というような感じのコメントがマンサバ氏からあり,それに対して,どうお返事をしたものかと。もっともな問いではあるものの,その辺は,個人,個社ごとに状況は異なるから一般化しづらいんではないのかと思うので,なかなか難しい。とはいえ,ちょっと考えたこと(まとまってないけど)を一応メモする。一部は既に呟いたこととも重なるけど。





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dtk1970 at 16:57|PermalinkComments(0)キャリア形成 

December 09, 2017

リアクション芸人風のポエムのようなもの(謎)ーそれって必携?

何だかよくわからんタイトルですいません。

さて,先般のこちらの某エントリについては,思いの外反響があって,やや驚きました。ポエム扱いされたのは,ポエムというのがどういう意味かはさておき,やや心外(どっちかというとアジビラだなとは思っていたのですが…)だったし,途中で表現を穏やか目に変えたところは,逆効果だったところもあって,これまた微妙な感じでしたが…

と,いうようなことを言いたいのではなく,昨今見聞きしたものの中で,リアクションをしておくべきかと思ったものがあったので,エントリにする次第。今回のエントリについては,まあ,ポエム扱いされてもあえて文句は言いませんけどね(謎)。

#up後に文章を少しいじった。続きを読む

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dtk1970 at 12:00|PermalinkComments(10)法務その他 

December 03, 2017

大田黒公園の紅葉

ネットで大田黒公園の紅葉がすごいというのを見て(どこだったか忘れたけど),見に行ったら,確かにきれいで,特に紅の鮮やかさがすごかったので,撮った写真を貼っておく。

DSCF5216続きを読む

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dtk1970 at 19:42|PermalinkComments(0)写真 

新しい債権法を読みとく山野目 章夫

今更ながら,一応簡単に感想をメモ。


メインの改正内容の解説部分は,NBLでの連載が基になっている。途中までは,フォローしていたのだが,試験との関係で,フォローしきれなくなり,挫折したので,まとめて読めたのは,良かった。ところどころ読者に語りかけてくるのが,独特の味わいという感じがして,個人的には嫌いではない。解説内容については,経過措置の言及につき,思いの外多くの箇所で丁寧だったという印象。引き合いに出す例えも秀逸でわかりやすい。うまい喩えを出すのは難しいから。とはいえどこまで理解できたかは心もとない。これはひとえにこちらの民法の勉強不足ゆえのこと(汗)。


プロローグとエピローグのやり取りも,不要かなとも思ったが,読み終わってみると悪くないかも,という気がした。質疑応答のうちの最後の問いは確かに難しい。なんとなく,あの問いは,某元参与等改正の旗振り役への控えめな疑問の提示と言うか,異議申立てだったのではないかという気がした。一体民法をいじくり回してどうしたいのか,という。


中間試案が刺激的過ぎて,反動が来て,相対的には無難な,裏を返せば,控えめな改正で終わったという評価もあり得るし,ある意味政治的な決着で,今回の案になったけど,そこからは,前記の問に対する答えが明確には読み取れない。単に改正したという事実以外に何があるのか,よくわからない,そういう点を著者は問題にしているのかもしれない,こちらの勘ぐり過ぎかもしれないけど。そう感じた。


dtk1970 at 00:39|PermalinkComments(0)書籍 | 債権法改正

December 02, 2017

疑問点のメモー譲渡禁止特約について

一応債権法改正についても勉強していないわけではない,というアリバイ作りではないけど,あれこれ考えた中での疑問点をメモしてみる。
(以下については,その一部につき,某所で発言したところ,諸先輩からいくつかコメントをいただき,その内容も可能な範囲で反映しております。該当の諸先輩の皆様ありがとうございました)


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dtk1970 at 00:00|PermalinkComments(2)債権法改正 

逃げてないか,惑わされてないか

本エントリは,法務系 Advent Calendar 2017 #legalAC企画の一環です。

例年とはこちらの置かれている状況が異なるので(企業法務の担当者の立場でなくなっているので),エントリについても,例年のものとは異なる感じのものにしようかと。こちらの現時点での問題意識の一端の発露ということになるのだが。

既報のとおり,僕自身は,いいトシこいて何をしているのか不明な状況となっている。そもそもこういう状況に至ったのは,法務のセクションに身を置きながらも,基本的な日本の法律について体系的な勉強をしたことがないまま,その場その場の弥縫策で日々を凌いできたということに,言い換えれば,法律をきちんと勉強しないまま,「逃げて」きたことに,ケリをつけようと思ったのが,心理的には一番大きい。もちろん,単にそれだけではなく,それ以外の様々な点で,恵まれた状況にあったのも事実なんだけど。

とはいえ,あの試験に合格した程度で,上記の点にケリがついた,と言えるほど簡単ではないというのも,また間違いない。また,僕自身,合格したとはいえ,残念ながら成績は下位で,合格者の人数次第では合格していなかった程度なので,そういう意味でも,何か偉そうなことを言えたものではないとは思うのだが…。敢えて言ってみようかと。うざいオッサンなので(汗。

企業法務では,多くの場合,日々それなりに必要な本等を読むなどすれば,それ相応にその場をやり過ごすことはできなくもない。日々変化し続ける状況に対応することは求められているし,仕事である以上,日々の業務に遺漏なきよう対応して行くことの重要性は,いうまでもない。しかし,それだけでいいのか,という気がしている。

やはり,自分の法務担当者としての背骨になって,自分を支えるに足るだけの法的知識,思考力を鍛えることは重要だと思う。それは,変化していく状況に対応するための力にもなる。もちろん,その勉強が某試験の勉強である必要はないとしても。とはいえ,その中核となるのは,企業法務との関係では,民事系の法律の知識ということになるだろう。刑事系,公法系の知識が不要というわけではないが…。
(企業でも,刑事罰の対象となる行為や,行政法令上の処分を受けることは想定可能なので,これらの知識も必要だが,優先順位としては民事系の知識の方が高いのは争いにくいのではなかろうか)
そういったものなしにでも,日々がそれなりに回ってしまうからこそ,そういう力が養われていないことに対して,危機意識を持つべきなのではないかと思う。日々に流されないように。日々生じる目新しい事象に目を奪われすぎていないか,惑わされていないか,振り返ってみる必要はないか。そう感じるのである。新しいものに対応できないことよりも,法務としての基礎が培われていないことこそに危機感を抱くべきではないのか,という気がするわけです。

なので,自戒も込めて,あえて問う。企業法務の担当者の皆さん,法律の勉強していますか?自分の背骨となるべき法律の学習から「逃げて」いませんか?目の前に生起する新しめのことに,目を奪われていませんが,惑わされていませんか?

…と,某師匠のような(謎),エントリを上げて,次の@PoohSunnyさんにつなぐのでありました。宜しくお願い致します。

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dtk1970 at 00:00|PermalinkComments(0)キャリア形成 

November 26, 2017

次のステップへー修習生になります

お知らせをひとつ。
#一部追記した(12/2)

こちらでも期間限定で謎なエントリをあげたり,微妙なつぶやきとかをしたのだけど,明日付けで司法修習生というものになる予定です。

要するに司法試験に合格したということ。
また,某米系企業は退職しました。

この両者の結論に至る過程では色々あったのだけど,このブログの匿名性の維持の観点から,記載が難しい面が多いので,詳細は全部略します。ご理解を賜れば幸甚です。
*リアルでお目にかかった方などには一部ご説明をしたことがありますが,ご存知の方は,一応ネット上では伏せておいていただけると助かります。併せてご理解を賜れば幸甚です。

修習後については決まってません(滝汗)。

こちらについては,守秘義務などの関係でかけないことがあるのはさておき,相変わらずの調子になると思うので,引き続きご愛顧のほどをお願い致します。m(_ _)m.


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November 25, 2017

外苑の銀杏(2017)

数年ぶりに外苑の銀杏並木の紅葉?を見に行ったので、そのときに撮った写真を貼っておく。


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dtk1970 at 20:26|PermalinkComments(0)写真 

November 19, 2017

内と外

呟いたことをまとめてメモしておこうかと。元は某先生のつぶやかれていたことに対するエアリプなんだけど…




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HL-5440Dの印刷不良

自分用のメモ。

自宅で白黒レーザープリンターのHL-5440Dを使っているが、トナーがなくなったので交換したところ、印刷するもの全部につき、左端が黒くなるというトラブルが発生した。幸い、端が多少黒くても実害はない状況だったので放置していたが、それでは困るということになったので、ググってみた。

するとこちらが出て,指示のとおり、「用紙種類」を「普通紙(厚め)」、「拡張機能」の「その他特殊機能」のところで「印刷結果の改善」「トナーの定着を改善」を順次クリックし保存する。そのうえで、テストで3枚ほど印刷してみた。そうしたら、無事に改善した。

印刷頻度が以前よりも減ってはいるが、必要なときには出てくれないと困るから、やれやれというところ。

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November 11, 2017

備忘のためのメモー債権法改正

単なる自分のためのメモですいません。

一つ目は、川井先生のエントリで気づいた、法務省の特設サイト。先生が書かれているように、説明資料は有用そうだし、今後の更新にも期待、ということになろう。

二つ目は、一時期沈黙を保っていたものの、口を開き始めた某たかし君、もとい、内田元参与の改正についての対談。ダイジェスト版があるのも面白い。経緯に関するコメントについては、読むと色々言いたくなる人が多そうな気がする(謎)。

で、結局法文の英語のものはどうなった(しつこい)?




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November 05, 2017

年末恒例カレンダー企画のお知らせ(2017)

今年もあと60日弱となったところで、BLJのブックガイドと並ぶ?恒例企画の話が出てきたので、ご紹介。ここ数年は安定の柴田先生企画でしたが、新風も欲しいなと思い、下の世代の@mortdoreeさんを裏LTのときに突いてみたところ、この連休の勢いで、企画を立ち上げてくれた次第。

法務系 Advent Calendar 2017

ちなみに、
2016年のカレンダーはこちらで、つぶやきのまとめはこちら
2015年のカレンダーはこちらで、つぶやきのまとめはこちら
2014年のカレンダーはこちらで、つぶやきのまとめはこちら
2013年のカレンダーはこちらで、つぶやきのまとめはこちら

ご覧いただければ分かる通り、見ているだけよりも参加する方が面白いので、こちらをご覧の諸兄におかれては、ご都合の許す範囲でご参加いただきたく。特に若手の皆様におかれましては、こういう機会に情報発信の第一歩を踏み出されては如何でしょうか?

(という割に、自分の過去のエントリとかを見ると進歩が感じられずに、微妙な気分ではあるが…)




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October 30, 2017

拡大シンポジウム これからの内部通報システム~ 消費者庁ガイドラインの改正、公益通報者保護法の改正論議を踏まえて ~

主催者の一人の結城先生にお誘いいただき、掲題のシンポジウムにお邪魔したので感想等をメモ。

先般結城先生たちが出されたと内容的にリンクしていて、登壇したのは、著者の先生たちと、同著で実名でインタビューの対象となっていた方々。その意味で事前に同著に目を通しておくことができたのは、特にこの分野について不勉強だった身にとっては、話について行きやすくなって有難かった。

2部構成で、1部は、基調講演が2つ。
最初に、このテーマを追っておられる新聞記者の方から、オリンパスさんの事例(複数)と東電の福島原発での事例についての紹介。前者については、内部通報への報復人事の継続などにより、公益通報者保護法3条3号イの要件を充足している状態にあり、内部告発し放題?という状況にあるという指摘が、後者については、内部でのコミュニケーション不全で、意思決定者に上がるべき情報が上がらず、取り得た対策が取れなかったことで被害が拡大した、という指摘が印象的だった。
個人的には、オリンパスについては、頑な、という言葉が相応しいほどの対応を取っているのか、その辺りを「中の人」は、どのように理解しているのか、何がここまでの事態をもたらしたのか、よくわからないと感じた。この辺は「中の人」の話を聞いてみたいけど…。

二人目の山口先生は、内部告発の前に内部情報で、自浄効果を発揮できるように体制を整えよという観点から、内部通報と内部告発の関係、内部通報制度について、従業員の本音を踏まえた活用促進策、内部通報制度を理解する上での留意点等を、軽快なテンポで説明されていた。
個人的には、内部通報制度の全体像につき、時代の流れの中で把握するという視点や、公益通報者保護法との関係で理解するという視点が、対応の難しさ(通報受付後の調査と個人情報保護法との関係とか、通報と労働者の企業秩序維持義務との関係など…)を痛感させるという意味で印象的だった。

第2部は、講演者等によるパネルディスカッション。冒頭でガイドラインのおさらいを手短にした上で、事前に受領していた質問に基づき、いくつかの論点に絞ってパネリストからコメントするという形。以下、論点ごとに印象に残った点を、ネタバレが過ぎない程度で、メモ
  • 秘密保持の重要性との関係では、外部機関の利用は、秘密保持のみならず、通報が店晒しになるのを防ぐというメリットもある。とはいえ、通報後の調査の過程では、通報者は通報前に周囲に不満を述べるなどしていることも相まって、結局名前が判明してしまうこともあり、生じうるリスクに対しては、通報者に同意を取るしかない。ただ、通報は調査の端緒でしかないと割り切って、同意がなくても調査をするというケースもある。
  • 通報件数を増やす方法、という点は、外部窓口を設けている場合には、窓口の人がどういう人か、理解してもらえると件数が増える。その意味で、窓口の人が研修をするのが有用。他方で、従業員が制度を知り、必要があれば利用するという気になっていれば、件数を気にする意味がないという指摘もあった。
  • グループ企業への内部通報制度については、異なる事業分野での不正行為の重要性を理解するのは難しいので、通常の報告系統で情報があがる方が、適切に対応しやすいので、内部通報制度はその補完と見るべき。また、海外グループ企業との関係では、法制度の差異に加えて、何が「悪い」かの考え方の違いも踏まえて対応をしないといけないので、専門組織に通報窓口を委ねる方がよい。また、その場合でもグローバルな内部統制体制が前提としてないと機能しない。
  • 経営幹部から独立性を有する通報ルートとの関係では、監査役へのルートをどう設計するか、特に既存のルートとの仕分けが重要。監査役へのルートは経営陣の不正に関するものに限定するのがわかりやすい。
  • 経営トップの責務との関係では、トップが自分の口で、情報を出してほしい旨言うのが重要。また、トップにそういう行動を取るよう、外部の力(外部役員、外部評価、マスコミ)を使うのも一つの手。

経験豊富な方々を揃えてのシンポジウムということもあり、時間が足りないと感じるくらい、内容も濃く、参加してよかったと思う。



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これからの内部通報システム /中原 健夫 (著), 結城 大輔 (著), 横瀬 大輝 (著)

著者のお一人の結城先生に頂戴した(*)ので、感想をメモ。 内容としては、帯の記載よりも、アマゾンの内容紹介のほうが分かりやすいと思う。
*先生には、色々とお世話になっているので、そういう意味ではステマかもしれない。
「公益通報者保護法を踏まえた内部通報制度の整備・運用に関する民間事業者向けガイドライン」を詳細に解説。
通報窓口を受託している民間事業者や先進的企業の取組も紹介し、これからの内部通報システムの在り方を提言。
改正ガイドライン自体の解説も、改正経緯から書かれていて、僕のように制度が出来た当初から後の状況のupdateを十分追いかけきれていない人も親切であるうえに、個々の解説も、ガイドライン自体がかなり詳細にわたっているのに、更に補足があって有用ではなかろうか。

また、有識者に聴く、のところでは、このテーマでは第一人者ともいえる山口先生や、このテーマを追っているジャーナリストの方の話が出ていて、その前の章での全体像の解説とは別に個別の論点(法改正を含む)について、最新の状況などについての話が個人的には興味深かった。民間事業者の取り組みとして、通報窓口の受託業者の方や、内部通報制度を導入した企業の話もあるのも同様に興味深かった。

これらを受けて、著者たちの提言があり、改正ガイドラインの下での現状の見直し、内部通報についての社内規定の見直し等が提唱されている。

個人的には、改正ガイドラインでの個々の条文の位置づけ(「必要」「重要」「適当」等)の一覧表と、内部通報制度に関する裁判例の一覧が、特に興味深かった。条文ごとの位置づけを踏まえて、見直しの優先順位付けもしやすくなるし、裁判例がまとめられていると、社内で内部統制制度の導入・拡充を進める際や研修の際の材料として有用だと思う。


dtk1970 at 19:29|PermalinkComments(0)書籍 | 内部統制